警告
この作品は<R-18>です。
18歳未満の方は
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職場再復帰の朝、ゴミ出しに出ていた俺はマンションの奥様達から、行き掛かり上、課長の旦那に間違えられていた。
職場でも、あまりイイ噂は聞かなかった課長だったが、ココでも同じだった。
ニッコリ笑ってアイサツするくらい、悪いコトだとは思わねーんだけどな?
愛想振ってる……って、思っちゃうんだな。チト違うと思うけど……
俺は課長のお陰でカンペキに遅刻してしまった。
しかも、ソレを注意するのが課長本人だなんて……マジ?
でも、遅刻したお陰で俺は課長とそっくりの美人社員とお近付きになれたんだ。
第13話 ♀×♂?
席に着いた俺は、PCでの各所属部署からの業連(業務連絡)やメーカー、業者からのヤマほどのメールが入っていたのを確認してウンザリしていた。
メールには送った相手の名前とメール内容が表示されている。
……はぁ?
……柴崎睦美? 足立桃子? 江藤あずさ?
……ナニ? この女性名は?
メーカーや業者からのメールに混じって、知らない女性名が合わせて二十件近くもあった。それも全員がココの従業員。派遣の人もいる。
その、どれもが俺への『元気出せよメッセージ』だった。
中には、「彼女になってもイイよ?」ってぇメールもあったが、俺の守備範囲外のお姉様方からだったので、快く遠慮させてもらうコトにした。
ドッサリあった業務上のメールを内容確認するだけで、一日ドコロか三日以上も掛かりそう。
俺は仕方なく(?)そのメールの一切を無視して、早速(?)広報部の三浦さんにメールを送っていた。
……って、それがホントの目的だったんだけどね。
彼女が社外に出て行ったコトは知っていたから、返事は当然帰社後。
早くても夕方かな?
お茶じゃなくって、食事……ってぇのも……アリか?
……とも思ったが、俺はカワイソウな囚われの身だから自由になる時間は十時以降。
飲みには行けても、とても食事に誘える時間じゃない……か。
? うん? ……待てよ?
こんな時、俺の悪知恵が働いた。
彼女は俺と同じ会社だ。
出社時間も同じなら、帰社時間もタテマエ上は当然同じ。
まあ、広報部なら営業が絡んで来るから、設計部の俺とは時間の誤差はあり得るが……
一緒に帰ればイイじゃんよ?
一日くらい家事サボったって、課長は許してくれる……だろう?(……そうかな?)
俺は課長のお世話係を条件にされているコトも忘れて、気分はもぉ、三浦さんを俺のカノジョにしてしまっていた。
俺の勘からして、三浦さんはとっくにオンナになっている。
同じ容姿なら、オモ過ぎる課長より、三浦さんの方が気が楽だ。
彼女に鞍替えすれば、えっちなオトナの付き合いもソレナリに出来そうだし、少なくとも課長よりもオイシソウだった。
やっぱ、俺ってサイテーかな?
「う……ん?」
彼女の熱く火照った唇が、俺の唇の上下を代わる代わる挟み込み、弄んでいた。
時折、舌を尖らせて俺の口の中を掻き回す。
細い身体がゆっくりと撓り、シートベルトで固定され身動き出来なくなった俺の身体に纏い付く……
まるで蛇みたいだと思った。
俺は彼女に浅く応えながら、逃げ出す方法を考えていた。
いかん!
ナントカこの事態を早く収めないと……俺、マジでヤバイかも……
単にキスしただけなのに、頭の芯が痺れて来る。
もしかして媚薬でも一服盛られちゃったのか?
こんなオンナ、初めてだった。
今まで俺が付き合っていたオンナとは比べようがナイ。
ナンテ言えばいいのかな……重ね合わせる度に、接触した肌の部分から、徐々に俺の魂が抜き取られてフヌケになって行くみたいだった。
彼女は妖怪か?
そんなバカな?
俺ともあろうモノが……トシの近いオンナに襲われて……いる?
そんなに経験豊富とまでは豪語出来はしなかったが、カノジョと呼べる何人ものオンナから、ソープ嬢、デリヘル嬢からナース、飲み屋のお姉さん……自分的にも一応、場数は踏
んでいるツモリだった。
このオンナ……三浦有紀に出逢うまでは……
彼女は俺からのメールに快くOKしてくれて、(会社の)裏門で待ち合わせてくれた。
モチロン、俺は課長のフィットでのお迎えだ。
俺は、誘いにカンタンに乗って来た彼女に対して調子づく。
取り敢えずはぶつかった時のお詫びから始まり、お互いの部署内での仕事や、部署内に居るヘンな社員達、食堂のメニュー等……同じ社内だが滅多には出逢えないくらい広くて大きな会社だ。
共通の話題には事欠かなかった。
お互い好意を持っていたせいもあって、車内はあっという間に盛り上がる。
暫らくは雑談で適当に車を転がしていた俺に、彼女はお気に入りの店があるからと言って、ナビゲートして来た。
ところがだ、彼女の指示通りに走らせていると、いつの間にか車は俺の知らない山奥に入ってしまっていた。
俺は車を停めて、道を間違えたのじゃないのかと問い質すと、彼女はイキナリ俺を襲って来た。
妖しい艶やかな視線が、俺の思考回路の一つ一つを、をまるで蜘蛛の糸か何かのようにじんわりと緩やかに絡め取って行く。
「はぁ……」
甘い吐息で俺の頬をクスグり、俺の反応を窺った。
そして、弾力のあるピンク色の唇をハシタナク大きく開いたかと思ったら、イキナリ俺の唇を果実かナニかを貪るようにして求めて来た。
「あぐっ……」
思わず声が漏れた。
洗練されたファッションの課長に比べて、化粧や私服……見た目はホント地味系なのに、遣るコトは大胆だよな?
「どうしたの? 手が停まっているわよ?」
「……う……」
彼女はクスッと意味深に含み笑いをすると、俺の頬にチュッと音を立ててキスをした。
白くて細い指先が俺の手を握り、ワザと自分の大きくハダケたシャツの隙間へと導いて行く。
そして、彼女の空いたもう片方の右手は、俺の股間をスラックスの上から微妙な力加減で弄んで来た。
熱っつ!
彼女の掌の熱さに、俺の身体がビクンと反応した。
う……あ……マジ、感じる……
「お、お茶……するって……くっ……言いません……でしたっけ?」
俺の額に薄っすらと汗が噴出し、その一つがスジを引いてコメカミに、つ……と流れた。
ぞくりと背中にも冷たいモノが奔る。
オンナ泣かせの(……と、自分で勝手に思っている)この俺が、このまま押されていてナルモノカ……ってぇ、ナケナシのプライドみたいなモノが俺を奮い立たせた。
彼女の胸元から差し込まされた俺の利き手は、いつの間にか石膏みたいにキメ細やかで柔らかな肌の感触を愉しんでいた。
大きくハダケた胸元からは、ブラからはみ出した乳首が媚びるように見え隠れしている。
……コイツ、相当遊んでる……
彼女は潜在的に持っているモノと、身体が覚えた実践で得た後天的なモノの両方を持っている。
どうやら俺の勘は間違ってナイみたいだ。
指先に触れた彼女の乳首は、たちまちキュッと収縮して色が濃くなり、硬さを増して尖ってくる。
オクテの課長と違って、スッゲー反応早ッツ!!!
彼女はこみ上げて来る快感に身をユダネルように、細い眉を寄せて眼を閉じると、そっと額を俺の肩口に凭れ掛けさせて来た。
「はあぁ……んっ……そんな意地悪言わないの。……こうしたかったから……私に声を掛けたのでしょう?」
蕩けるような甘い吐息で囁きながら、彼女は運転席に座った俺を更に強く抱き締めて、しな垂れ掛かった。
膝丈のタイトスカートを、素早く自分で乱暴に引き上げると、運転席に居る俺の上に、大きく足を広げて圧し掛かる。
手馴れてる……!
「べ、別に……っあっつ、ぶ、ぶつかった……お詫びが言いたか……つった、ダケですよ?」
彼女の細い肩と、胸元からチラチラと見える白い胸が揺れ、俺はくすくすと笑われた。
生暖かい吐息が俺をクスグル。
「ウソ……日高君、そんな眼で私を見ていなかったわ」
挑むような、媚びるようなどちらにも取れそうな妖しい視線を俺に投掛けて、艶やかな唇を軽く綻ばせる。
「う……」
なんてぇ表情するんだよ?
妖しい余裕の微笑が、俺の心臓をズキュンとばかりに貫いた。
ひえぇ〜〜〜
さっきのナケナシのプライドはドコへやら……たちまち『俺』はナリを潜めてしまっていた。
彼女に主導権を握られたまま、俺は今のトコロなすスベ無し。
完全にお手上げだ。
スキにしてっつ!
だけど、頭のドコカでこの三浦有紀のコトが引っ掛って仕方なかった。
課長によく似ているから……?
いや、それもあるけど……違う。
どうしたんだろう?
いつもなら通りすがりのオンナだとアッサリして、ラッキーに与アズカッテいる俺なのに、ナゼだか彼女のコトが気になって仕方がない。
……ナンでだ?
えっちだけでの話しともスコシ違っているみたいだが……???
あうう〜〜〜ナニか大切なコトを思い出せないようなモドカシイ感じ……
ナンだよ?
俺、どうかしちゃったのかぁ???
彼女の視線に射抜かれて、俺、やっぱしオカシクなっちゃったのかぁ?
「へ、へぇ?……そんな眼って、どんな? ……あう?」
彼女が舌先を尖らせて、俺の首筋から耳へゆっくりと焦らすように這わせ、耳朶を少しキツク噛んだ。
「んあぁっ?」
俺の顎が仰け反る。
いかん。
背筋がゾクゾクして、今度は俺の分身がドンドン熱くなって来る。
俺、彼女に好いようにされてるよ。
こうなると、シートベルトが邪魔だ。
セッカクのお膳立てを頂かないワケには……
ピピピ……
ってぇ?
「……」
携帯の呼び出し音に、お互いがハッとなる。
表示は課長からだった。
出ないワケにはいかないし、これでマジ、助かったかも……?
このままだと、俺、彼女に喰われてた。
俺は安堵の溜め息を大きく吐くと、喜んで携帯に出た。
「はい?」
―「山奥だなんて……一体、ドコに行ってるのよぉ! 司の馬鹿あっ!」
「……」
課長の拗ねた怒鳴り声が聞えた。
……ナンだよ? 今の。
……らしくない。
つか、俺的にはチョット……可愛かったぞ?
携帯から漏れる課長の罵声に、彼女も気まずくなったのか、圧し掛かって絡めていた身体を、俺からそそくさと退けた。
どう考えても携帯の声の持ち主は、俺の彼女だなって判るシチュエーションだよな?
ご馳走を取り下げられたような悔しそうな顔をして、彼女は渋々助手席に座り直す。
俺はそんな彼女の様子を眼で追いながらも応対に出た。
「はあ……友達を送ってて……迷っちゃいました」
―「もお……帰るわ。早く迎えに来て?」
「了解」
GPS?
……だな。
正直、中断されて「惜しい」と思う自分と、「助かった」と思う自分が二人居て、自分のコトなのに妙にオカシかったな?
一体、ドッチなんだぁ?
……って。
「三浦さん、あの……」
俺はすまなさそうにして、彼女を振り返った。
「言い訳なら結構よ? 残念だけど……いいわ。そう言うコトなら」
はだけた胸元を整えながら彼女はぴしゃりと言った。
スコシ怒っているようだった。
怖ぇ……彼女も課長と同類かぁ?
気、ツヨイし……
「……ゴメン」
「次は彼女からのアポが無い時にしてね?」
「ああ……そうする」
って……マジで?
俺には「次も在る」ってコト……か?
光栄? それとも恐怖?
ふふっ、今のトコロ「光栄」だと受け止めておくべき……だよな?
お陰で課長との中途半端なえっちで、悶々とするコトがなくなりそうな気配。
ラッキー!
彼女がシートベルトを着用したのを確認すると、俺はフィットを数回大きく空ぶかしし、例によって乱暴な切り返しで三百六十ターンを披露した。
そして、ヘアピンカーブに差し掛かる度にドリフトでフィットのタイヤから白煙を上げさせながら、(課長と同じく)その都度悲鳴を上げる彼女を無視して、トクイの山道を駆け降りて行った。