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第28話……クロークの中から2
28
 佐々木さんの手が優しくあたしのたわたな胸へと伸びていく。
「あっ……」
 顔を紅潮させ、小さく刻むような吐息が口から漏れた。のは、あたしではなく、あたしの体をした中年小太りの加賀だった。
 加賀は佐々木さんのたくましい腕にしがみつきながら、目まぐるしく襲ってくる快感に耐えていた。
 前からと思えば後ろから、上からと思えば下から彼の指先があたしの皮膚の敏感なところを寸分違わず襲ってくる。
 本当だったら、あの快感を味わえるのはあたしだったのに。と思うと腹立たしい感覚のとうらやましい感覚が相まってくる。
 あたしは大きく反り返った男性自身のじっと握り、皮から剥き出た先端部分を軽く刺激した。
〔うっ……〕
 刺激が強いのか、勝手に腰が引ける。
 もう片方の手はというと、いま目前で行われている佐々木さんとあたしの体を想い描いて、自分でだぶついた胸の皮膚をまさぐって、感触を楽しんでいた。
 女のバストとは明らかに違うものだが、それでも乳首は非常に敏感で、刺激するたびに恍惚感が増していく。
〔気持ちいい……佐々木さん……〕
 あたしがクロークの中で独り、快感に溺れていると加賀はその佐々木さんの指の妙技に耐えられなくなったのか、一度制止させた。
「シャワー浴びさせて」
「そうだね、いいよ」
 佐々木さんは満面の笑みで、加賀に微笑みかけたかと思うとあたしが穿いていたパンツに手をかけた。
 スキニータイプの細身のジーンズだが、彼はボタンを慣れた手つきで外し、ジッパーを下ろした。
 パンツの開いた部分からあたしの白い肌とピンク色のショーツが顔を出している。
 第三者の目線で今の光景を見ていると妙に恥ずかしくなる。あたしは握っていた手に力が入った。
 佐々木さんは隙間ができたパンツの後部に手を入れ、小さいがピンとハリのあるあたしのヒップに手を回した。
「あは〜ん」
 加賀は明らかに吐息とは違う艶声を発した。さっきまでがまんしてい箍が一気に外れたようだ。
 佐々木さんはもう片方の手で優しく首筋を愛撫し、女性の強張った体をじっくりほぐしていっている。
 加賀は嗚咽にも似た吐息を漏らしながら、必死に佐々木さんにしがみついている。
「あ、あは〜ん」
 佐々木さんの手があたしの体の一番敏感なところを下着の上から刺激した。
 彼の手はパンツの中に入れたまま、あまり自由が利かない状況だが、それでも優しくあたしの体で一番敏感で、気持ちのいい所を優しく触っている。
「だめ、逝く……逝く……」
 加賀が懇願するように叫んだ。
 佐々木さんはその声でギアが入ったのか、一気に攻め込んできた。
 あたしの体は彼によって、くるりと一蹴回転させられ、佐々木さんと対面する形になったときには身に着けているものが全て剥ぎ取られていたのだ。
 まるで手品のような見事な手際だった。
 佐々木さんは生まれたままの姿のあたしの体を一瞥した後、両足首を持ち、大きく開脚させた。
 彼の顔はそのまま、あたしの体の最も恥ずかしいところを目指していった。
 ジュルジュルとわざと音を立て、女性そのものに口をつけ、直接愛撫していく。
 あたしが手に握っているものは今までにも増して大きく膨れ上がっていった。握っている手が前後に大きく動く。
 目の前で起こっていることを自分自身と想像しながら、あたしは今、自分が男女どちらの立場で快感をむさぼっているのかということを考える余地もなかった。
 刺激が全身を走る。
「里香、こんなになっていやらしい」
「もっと、気持ち良くして」
〔もっと気持ちよくして〕
 あたしは加賀と異口同音に彼へと懇願した。
 佐々木さんは顔をあたしの体から離すと今までの刺激で十分潤った部分に指をあてがった。
 佐々木さんの方があたしの体越しに小刻みに動くのが見える。
 あたしもその彼の腕のリズムに合わせて、男性自身を刺激していった。
 恍惚感が今まで以上に襲う。
 腰の辺りがむずむずとする感触が広がっていく。
 これが射精感というものなのだろうか。
「だめ、だめ……逝ちゃう、逝っちゃうよ」
 加賀は必死に佐々木さんにしがみついている。
 あたしも一物に精一杯の刺激を与えた。
 ドクッ!!
 本当に音がしたような感覚だった。
 あたしの左手には白濁したものがベッタリと付いていた。


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