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第49話 拘束
「磔と診察台、どっちがいい?」
あらかた真由子に付いた生クリームを舐め尽くすと、鈴木が口を開いた。
鈴木は自分の好みではなく真由子に選ばせた。
真由子は身悶えながら、診察台を選択した。磔はいかにも拷問のようで怖かった。
答えてから、あの診察台にあられもない姿で固定される自分を想像した。
真由子の心臓が口から飛び出さんばかりに高鳴った。
「さ、乗って」
真由子は鈴木に促され、その真っ赤なチェアにお尻を乗せる。上半身をやや後ろ傾いている背もたれにあずけると、まず両腕が体の横でベルトとで固定された。続いて、両脚を開いてそれぞれの台の上に乗せると、これも鈴木がベルトで固定した。
真由子が試すようにちょっと力を入れてみたが、手も脚もびくともしない。
「……」
真由子は両手両脚を固定され、開脚されるというあられもないポーズに、言葉もなく身を硬くした。
拘束され、自由を奪われるということは、想像以上の恐怖だった。
薄暗い照明が、真由子の唯一の救いとなった。
が、鈴木が壁のスイッチを押すと、ちょうど真由子の股間を照らすように、天井のスポットライトが点灯した。
「きゃあ、そ、そんな……消して……」
ドロドロに感じている真由子の恥かしい部分がライトで輝いた。
鈴木がじっくりと観察をはじめた。
真由子は眼をつぶって、その時間を耐えようとした。
「こうなっているのかあ。これがクリトリスで、これが膣なんだよね。おしっこの穴ってどれ?」
「そ、そんなの知らないわ。私も見たことないもの」
「じゃあ、見る?」
部屋の片隅に置いてあった姿見を鈴木が真由子の股間に移動させた。
この部屋にはおよそ人間を恥かしがらせる道具が大方そろっていた。
真由子は鏡に映った自分のあそこを一瞬見ると、「いやあ」と目をつぶった。
「だめだよ、ちゃんと見ないと。大丈夫。真由子のここはだれよりもキレイだから」
鈴木はネットで腐るほど、女性器を見て来た。でも、こんなに小ぶりでキレイな品のある女性器にはお目にかかったことがなかった。まず、小陰唇が小さく、色が薄かった。まわりに汚らしい陰毛はなく、肌や粘膜質の表面が輝くようにキレイだった。オナニーを中学からやっていたような痕跡はなかった。
ひとつ、ひとつ、具体的に鈴木は真由子の性器をほめた。
「そ、そんなこと言われても……どうしたらいいの……早く、お願い……」
「早くやめて欲しいのか? 早く感じさせてほしいのか?」
「か、感じさせて……」
真由子の顔が恥かしさから左右に振られた。
「じゃあ、おしっこの穴はどこ?」
観念した真由子が口を開く。
「ク、クリトリスの下の方、穴のちょっと上。そ、そう、そのあたり……」
(穴と、言ってしまった……)
自分から性器を説明する恥かしさ、おしっこの穴を見られる恥かしさに真由子はどうにかなりそうだった。
「そうかあ、これかあ。こんなに小さな穴なんだあ……」
長年の疑問が解けたように感心した鈴木は、そこを指で広げたりして遊んだ。
「ねえ、分かったのなら、早く……お願い……いじわるしないで……」
懇願する真由子をよそに、鈴木はいろいろ試そうと思っていた。
まずカバンから以前、真由子のために購入し、使う機会を逸していた乳首バイブを取り出した。乳首を挟んでネジで固定し、振動させるグッズだ。
それをビンビンに硬くなっている真由子の乳首に装着した。両手、両脚が固定されている真由子は、されるがままだ。乳首という女の急所に金属の部品のようなものを着けられ、真由子は不安がる。
「ああ、怖いわ。ね、だめならすぐやめてね」
鈴木が返事をせずに、スイッチを入れた。
「ああ、あああ……」
真由子が声をあげ、乳首が切なく震えた。
抜けない手と脚を抜こうと、真由子がもがいた。
鈴木がスイッチを切り「どう?」と聞いた。
真由子はうつむいたまま黙った。
「答えないと、こうだよ」。
鈴木がまたスイッチを入れた。
「あああ、いう、いう、いいわ、気持ちいい、ああ……」
鈴木にいじめる快感が甦っていた。
「次はこれを試そうか」
先ほど注文した中のひとつ、ツインローターだった。大きなローターと小さなローターの2つが付いており、大きい方はヴァギナ、小さい方をクリトリスに使うグッズだ。
その2つのローターを持った鈴木は、まるで婦人科の医師のように診察台の正面に立つと、真由子の股間の前にイスを置いて座った。
自分の目の高さに真由子の恥かしい部分を見ながら、まず、クリトリスに振動する小さなローターを押し当てた。
「う、あ、あ、ああ……」
すでにさきほどから濡れ続けているクリトリスに鋭い刺激が伝わって来た。
「じゃ、こっちも」
ヴァギナに振動する大きなローターが侵入した。
真由子はクリ派だが、それはヴァギナが未開発だったからと言っていい。クリトリスを刺激されながらのヴァギナへの振動は、両方の快感を倍加させた。
「んんあ、ああ、いいん、あああん……」
体を激しく左右に振り、腰を浮かして、真由子が悶える。頭が真っ白になりかけた。
眉間にシワを寄せ、苦しそうに快感を享受する真由子の表情を、一瞬たりとも見逃さないようにと、鈴木は股間よりも真由子の顔ばかりを見ていた。
「いいの?」
「はぁはぁ、うん、うん、いい、あ、ああ……」
狂ったように、真由子がうなずき続ける。
鈴木は乳首のローターのスイッチも入れた。
2ヶ所責めだけでも、こんなに激しく感じているのに、そこに加勢するかのように乳首に快感が加えられた。
「ぐああ、いぐあ、あああ……」
真由子のよがり声は、もう絶叫に近かった。
「まだガマンするんだよ! もっとよくなるから!」
鈴木も真由子と同じテンションで叫ぶと、急いで、今度は太いバイブを手にもった。それは表面にイボが付き、まわりでパールがうごめく高性能のバイブだった。
ヴァギナからローターが抜かれ、さらに強力なバイブが挿入された。
「ひあ、うぐあ、あ、ああ……」
激しく暴れる真由子に、鈴木は必死でクリトリスにローターを当てつづけ、バイブを力強く出し入れした。真由子の胸では乳首ローターが激しく揺れていた。
「も、も、もう、い、い、いく……いく……んんん……」
あんなに激しく動いていた真由子の体がピタっと止まり、激しい息使いだけになった。全身はべっとりと汗ばみ、全身の毛穴から甘い香りを解き放つ。メスの匂いが部屋中に充満した。
「何度も見ても、真由子のイク姿は興奮するよ」
興奮で口が渇くのか、ゆっくりとした口調で鈴木が言った。手には電気マッサージ器を持っていた。
これもいま注文したグッズだった。
真由子は半ば失神状態で、ぐったりとしている。
極限まで高まり、宙を舞った体は、その余韻を楽しんでいた。
これが通常のベッドの上なら、身を丸くして逃れる術もあったが、いまは悲しいかな診察台に固定され、無防備だった。
鈴木が意地悪く、奇襲攻撃をかけた。
真由子の股間全体に激しい振動が走る。
アダルトグッズに組み込まれているモーターはそれ用に能力が低い。生まれる振動もおのずと限界があった。しかし、元々は肩や首筋をマッサージするために作られている電気マッサージ器のパワーは、そんなものの比ではなかった。電源も弱々しい電池ではなく、コンセントからの100ボルトだ。しかも、振動する部分が大人の拳ぐらいはある。
真由子のクリトリスからヴァギナはおろかアナルまで一度に刺激する面積を有していた。
「ひ……うぎゃあー、あぎゃあ、あ、あ、あ……」
悲鳴が上がった。診察台の上で仰向けで開脚している真由子の体が跳ねた。すべての筋肉が収縮し、全身に力が入った。
どこが気持ちいいとか、どこが痺れるとか、そういう次元ではなかった。
股間全体がひとつになり、大きな力でメチャクチャにされているような感じだった。
未曾有の衝撃に真由子は狂った。
「だ、だめ、ああ、こ、壊れちゃう……あああ……」
真由子はイッたばかりだというのに、続けて脚を突っ張り、仰け反って果てた。
真由子にとって生涯初の連続オルガズムとなった。
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