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  太陽と蜂蜜 作者:日吉
太陽と蜂蜜-35

 触れるミツの肩先。
 早く雨がやまないものか、と天井を見上げた俺。
 (そういえば、小さい頃もこうして雨宿りした事があったっけな・・・。)

「ミツ、子供の頃、こうして雨宿りしたの覚えてる?」
「ん。雷がなって怖かったの覚えてるよ。その時、怯える俺を陽が大丈夫って抱きしめてくれたよね。」

「一丁前に、ミツの前ではお兄さんを演じてたんだろうな。ホントは自分も怖かったくせに(笑)」
「陽は、俺にはすごくかっこよく映ってたよ。その頃から、俺は陽の事慕ってたんだよね、きっと。」
「・・・・・。ミツ、こっち来て見て・・・・・。」

 そう言って、俺はミツの体を抱いてみた。
 分厚い冬服のせいもあって、子供の頃の様に体をすっぽりと覆うことは出来なかったけど。
 ミツを自身の胸に抱くと、何だかすごく懐かしくて落ち着いて優しい気持ちになった。
 日向の匂いのしそうな髪が俺の鼻をさらりとかすめて、俺を見上げたミツと唇が触れる。

『・・・ん。』
 
 乾燥した唇がカサリと鳴った。
 初めてしたミツとのキスとは、まったく違う感触が広がる。
 はっきりとミツを感じながら、下手なりに唇を何度も重ねた。

「ハ・・・、陽・・・」
「ン・・・、ミツ・・・」
 
 目が合えばまた唇を交わして、やがて挿入された舌も、自然な程受け入れられた。
 呼吸が上がり、体が火照る。
 ミツを、いとおしく感じた瞬間だった。

「陽、好きだよ。」
「知ってる。俺も・・・ミツの事・・・好きだと思う。」

「俺、陽の事食べちゃいたいんだ・・・。」
「そ!それはまだ無理―――」

 やっぱりまだ理性がジャマをする。
 キスをやめるのは名残惜しかったけど、体を離す事にした。
 俺の顔を見て少し寂しそうに頷くミツを見たら、その仕草に俺の心はキュンとして。
 ミツのおでこに一つだけ、俺からそっと唇を落とした・・・・・。

 
 雨で濡れた体が冷えて、それから何度かクシャミが飛んだ。
 ようやく落ち着いた小雨の中、家路に向かった俺達は。
 きっと苺飴のような、ピンクの色をまとっていたんじゃないかと思う。



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