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25 解りやすい人間のようです。
なんか…あたし、変。

心臓がざわついて…落ち着かない。

仕事も手に付かない。

原因は解ってるんだけど…それがなぜかって言うところがわからなくて…。

いや、認めることに抵抗が…。

はぁ。

「しけた面してんのな。
で、答えは出てんだろ?」

いつの間にか上杉さんが定位置に座ってる。

「その節はありがとうございました。」

上杉さんのおかげで気付いたから。

壊れかけてたあたしの心と…を。

「で?」

先を促される。

黙ってると日吉さんが入ってくる。

心拍数が勝手に上がる…顔が見れない…。

「俺の村崎、苛めないでくれませんか。
コイツを苛めて良いのは俺だけですから。」

冷たい視線を受け止めて上杉さんがニヤリと笑う。

今、俺のって…えぇっ?

いつの間に?

「やっとその気になったか。」

取り残されてるのはあたしだけ?

上杉さんはゆっくりと日吉さんに近付くとガシッと右肩を掴み、日吉さんの耳元に何か囁く。

日吉さんは答える様に不敵に笑って上杉さんを送り出した。

振り返った日吉さんと目が合いそうになって何気なくうつむく。

日吉さんが近付いてくる足音が止まる。

「村崎、大丈夫か?」

クシャッと頭を撫でられる。

いつものことなのに意識してしまって…上手く動けなくてコクコクとぎこちなく頷く。

日吉さんが小さく笑うのを感じながらどうしたら良いのか解らなくてフリーズ状態。

「別の意味で大丈夫じゃなさそうだけど…俺としては嬉しい限りだな。」

優しく髪を梳かれる。

心臓が激しく動いてるけどイヤじゃなくて…どっかで安心してるあたしがいて…。

「あっ、あたし…。
ゃっぱ…ぃいです。」

今、何を口走ろうとしたんだ、あたし…。

「時には勢いも大切だぞ。」

えっ?

思わず見上げた日吉さんの表情が今まで見たことないぐらい穏やかで優しくて…。

「…好き…です。」

初めて自分から気持ちを伝えた…。

受け入れるだけだったあたしだけど…。

「よく言えました。
俺も好きだよ。」

梳かれていた手が止まりゆっくりと日吉さんの顔が近付いてくる。

あたしは目を閉じる。

幸せ過ぎて涙が溢れたのを唇で掬い取られて最後に口付けてくれた。

タイミングを見計らったように内線がなる。

ひぇ〜。
ここ、会社だった。

慌てるあたしに日吉さんは少し照れ笑いを浮かべている。

「今、幸せか?」

上杉さんからの電話。

やっぱり、見計らってたんでしょう!と思いつつ…。

「はい、幸せです。」

思わずデレッとしてしまうほどに。



☆ 了 ☆



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