警告
この作品は<R-18>です。
18歳未満の方は
移動してください。
第十二話「皇帝」
俺は厚い本を見つけ出しそのページを捲っていた。
ジェネシス帝国の歴史を片っ端から頭に叩き込んでいたのだ。
赴く場所の事は知っておくべきだろう。
「……すごい国だな」
ページを捲る度にジェネシス帝国という国の凄さがわかってくる。
出来れば敵には回したくない国だな。
「ご主人様」
静かに控えていたシェリルが声をかけてくる。
その呼び方で通す気らしい。
「何だ?」
「そろそろご休憩なされては如何ですか?」
始めてからそれなりに経っていたらしく、肩が痛い。
俺はシェリルの提案に頷いた。
「では失礼します
シェリルはにこやかに微笑むと俺の前まで移動し跪く。
「……?」
そして、俺のズボンに手をかける。
ベシッ
俺は透かさずチョップをシェリルの頭に叩き込んだ。
「何をする気だ?」
「ご主人様の敏感な部分をご奉仕させて頂こうかと……」
何か問題でもあるのかと言いたげだな。
ありますとも……このエロ思考が無ければ良く気が利くメイドなのだが。
「ご主人様がサドだったなんて……」
「は?」
いかん……悪化した。
ベシッ
「わかりました。ご主人様がサドなら私はマゾとして受け止めてみせま……」
ベシッ
「さあ……ご主人様。心行くまで私を痛めつけて下さい!」
ベシッ!
力加減が難しくなって来たぞ
「あ……何だか気持ちよく……」
ベシッ!
このスイッチはどうやったら切れるんだ?
「冗談はさて置き……」
「冗談かよ!」
こいつの冗談は冗談に見えない。
いや、マジで。
「ご主人様がそのおつもりなら……」
「お茶を淹れてくれ」
「かしこまりました」
何か余計に疲れた気がするぞ。
「ふぅ」
シェリルの淹れてくれたお茶を飲みながら俺は息を吐いた。
ここに来て少し老いた気がする……
ジェネシス帝国宮殿。
玉座へ腰をかけた少女が鼻歌混じりに愛剣を布で拭いている。
彼女こそジェネシス帝国皇帝リリア・ジェネシス。
気高く凛々しい雰囲気を漂わせているが、愛剣を磨くその姿は宝物を手入れする少女そのものだ。
「皇帝陛下。良かったのですか?」
白銀の鎧を着た女性騎士が静かに問う。
「レインか。何がだ?」
リリアは愛剣に光を反射させながら女性騎士ーーレインに問い返す。
「ユミール王国などと手を結ぶような行動を」
「おいおいーー気が早いな。まだそうと決まった訳ではない」
「……そうですか」
「ああ。それより私は救世主殿の方に興味があるがな」
「皇帝陛下らしいかと」
「それだけか?」
「は?」
リリアは薄笑いを浮かべレインを玉座から見下ろした。
ゾッとするぐらいの美しさ。
レインはしばらくその姿に見とれていたぐらいだ。
「それだけの事で皇帝である私に声をかけたのか?」
我に返ったレインが跪き頭を下げた。
「も、申し訳……」
「許さんよーー脱げ」
リリアはニヤリと笑ながら命じた。
女性騎士は頬を赤らめたまま固まる。
「どうした? レイン」
「た、ただ今……」
皇帝であるリリアの言葉は絶対。
皇帝親衛騎士長である彼女も逆らえはしない。
レインは白銀の鎧を外し、中に着ていた服を脱いでいく。
「……ふふ」
下着姿になったレインを眺め小さく微笑するリリア。
そして
「全部だ」
「は、はい……」
恥ずかしい部分を隠す二つの布を外していくレイン。
そしてとうとう全裸姿になる。
胸と股間を手で隠しながら羞恥心に頬を赤らめるレイン。
「誰が隠して良いと言った?」
「申し訳ありません……」
「手は後ろだ」
手を背中に回すレイン。
これでリリアからはレインの全てが丸見えになる。
「嫉妬してしまいそうなぐらいに美しいな。お前は」
そんなレインの裸体を眺めながらリリアは呟く。
「そ、そんな事は……」
「この私が美しいと言っているんだ。素直に受け取れ」
「はい……ありがとう……ございます」
リリアは美しいものを好む。
それが何であっても、気に入ったものは全て手元に置かなければ気が済まない性格なのだ。
「皇帝陛下の趣味は良く存じています……ですが」
レインが恥ずかしげに頬を赤らめながらもリリアを見つめる。
「む?」
「何かと理由をつけて私や部下を裸にするのはどうかと……」
「……駄目か?」
「駄目です」
「ケチだな」
リリアはつまらなさそうに溜め息をつくと愛剣を玉座の隅に立てかけた。
「それと……裸にする度あの様な行為をするのはーー」
「あの様なーー?」
リリアはレインの手首を掴み自分の方へ引き寄せる。
「きゃ!」
「さて、今日はどうしてやろうか」
リリアは手をレインの股間に滑らせた。
「ん……!」
「ふふ……む?」
「皇帝陛下!」
「何だ騒々しい」
突然やって来た女性騎士にリリアは目を向ける。
女性騎士はレインの姿と状況を見て頬を赤らめつつも報告を始める。
「我が国へ侵入していた魔族に不振な動き有りーー恐らくは救世主殿の待ち伏せかと」
「チッーー泳がせ過ぎたか」
リリアは忌々しそうに舌打ちをする。
「我が国の領土内で救世主殿に怪我でもあればーージェネシス帝国の恥だ」
そんなのは美しくない。
「レイン」
「はっ……」
「出撃する」
「御意」
「魔族に生きる場所など無い事を教えてやろう」
リリアはニヤリとした笑顔で愛剣を手に取ると玉座から降りるのだった。
+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。