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  陵辱仕掛人 作者:榛名凌
挿入話5−7 由香の絶対結婚宣言
 由香の父親は、オレと由香の間に”結婚”と言う約束事が存在していると錯覚していた。
それは感情的になった由香の捨て台詞であって、オレと由香には結婚に関しての約束もしていない。
”・・・って言うか、由香は高校生なんだから”とオレは何度も思った。
オレは由香の父親に、その”結婚”と言う言葉の誤解を解いた方が良いと考えた。

 オレは由香の父親に言った。
「あの〜・・・その話なんですが、結婚の話は飛躍しすぎているんじゃないかと・・・」
由香の父親はオレの言葉に反応して言った。
「何?・・・結婚はウソだと言うのか?・・・じゃあ、娘を騙したのか君は?」
オレは、話の展開について行けずに言った。
「いや、あの・・・騙したって言うか・・・そんな話は由香さんとは、していないと・・・思うんですが」
由香の父親は由香を睨み、由香は知らん顔して窓の外を見ていた。

 そこへ、由香の父親の部下と思われる人物が店に現れ、白い大きな封筒を手渡して店を出て行った。
由香の父親は、封筒を開きながらオレに言った。
「君の調査書が届いたようだ・・・見せてもらうよ。何処の馬の骨かをね・・・」
調査会社から届けられた調査書を開きながら、ニヤリとして由香の父親は目を通していた。
オレは、その調査会社がボンクラなら良いのにと願いながら、由香の父親の顔を見ていた。
知られたくない事は人間誰しもあるが、オレは絶対に知られたくない事が沢山有った。
オレは、由香の父親の調査書を読む顔を見ながら、オレの祈りは通じなかった事を悟った。

 調査書に目を通す由香の父親は、顔が青ざめ、手をガタガタ震わせて額から汗をかき始めていた。
オレは”あーぁ!やっちまったなぁ!”と思いながら下を向いていた。
由香の父親は調査書をテーブルに置いて、震える声でオレに言った。
「まさか、君は・・・な、何と言う事なんだ。・・・嘘だろう?村木くん!」
そしてテーブルに手を着いて、由香の父親はオレに頭を下げた。

 オレは由香の父親に言った。
「頭を上げて下さい。それは、僕じゃなくて家族の事でしょう?家族と僕とは無関係ですから」
由香の父親はオレに言った。
「いや、たぶん君は、優秀な男だと解ったよ」
二人の会話を聞いていた由香は、”ポカン”として、二人の顔を交互に見つめていた。
オレは、この調査書のお陰で”無罪放免”となるか、話が”ややこしい方向”に行くかの瀬戸際だと思った。
実際にはオレの思ったとおり、今後の展開は”ややこしい方向”に滑り出していた。

 由香の父親の見たオレの調査報告書には、オレの知られたくない以下の事が書かれていた。
■本人/村木拓哉・26歳・調査事務所経営・年収650万円・血液型0型・・・
 住所:東京都港区麻布台2丁目・独身・・・
■父 /村木聡史・58歳・現、衆議院議員(国家公安委員長)
■母 /村木麗子・55歳・現、MURAKIデザイナーズ学院院長(元ミスユニバース日本代表)
■兄 /村木和也・32歳・現、神奈川県 横浜市長
■叔父/村木剛史・55歳・現、陸上自衛隊 東部方面総監 陸将
■叔父/村木靖史・52歳・現、警察庁警備局長
■祖父/村木宗一・死去 ・元、内閣総理大臣
■祖母/村木弥生・死去 ・元、学習院大学学長

 オレは、そうそうたる”村木家”の血族から言えば”オチコボレ”だった。
政治色の濃い家系に生まれながら、その色に染まれずに違う道を歩いていたオレだった。
両親もオレの一風変わったアイデンティティーを尊重し、無理に村木家の色に染めようとせず放任した。
オレ自体が次男であったので、幸いにも小さい頃から異端児の道を歩ませてくれたのだと思う。
お陰で、煩わしい政治の世界から解放されたオレは、案外と自由に生きていた。
テレビに良く出てくる或るミュージシャンで”ウィーシュッ!”とか言ってる芸能人も祖父は元総理大臣だ。

 そう言う訳で、村木家とは一線を置くオレにとっては、名門と評される村木家に迷惑も掛けられない。
逆に、村木家の人間だからと言う束縛も受けたくない、と言うのが本音であった。
だから今回の身元調査で、村木家に関係ある人物だと判明した事は、オレにどんな影響が有るか心配だった。
オレはオレであり、父や母や兄や祖父などの生き方は雲の上の存在だった。
敢えて朱に交わらないオレの生き方を、家族は暖かい目で見守ってくれていた。
そしてオレは、そんな家族や身内にオレ自身の失態で、迷惑を掛ける事は許されなかった。

 オレは由香の父親に言った。
「調査書は、僕の人柄や性格や能力を表すものではありません。いくら家族が優秀でも僕の評価ではありません」
由香の父親は言った。
「それはそうだが・・・君は・・・」
オレは、手っ取り早く用件を済ませてしまおうと考え、由香の父親に言った。
「今回の、由香さんの帰宅が遅かった事は、全て僕に責任があります。申し訳ありませんでした」
「そして、確かに由香さんとは仲良くしていますが、お父さんが御心配の”結婚”は約束していません」
「僕自身は未熟者ですし、由香さんも高校生です。全く結婚は視野に無いので御安心ください」

 オレが、そう言い終えるや否や、突然に由香が言った。
「パパには悪いけど、パパやママが何と言おうとアタシは、絶対にダーリンと結婚しますから!」
オレは由香の宣言を聞いて”ガクッ!”とヨロケた。
やっと平穏に収まりかけた話が”ややこしい”方向に進みそうな気配だった。

 オレは、結婚宣言をした由香に言った。
「いや、だから由香ちゃん・・・まだ、結婚の話はしてないし、そんな時期じゃないし・・・」
由香はオレの話を遮って、店中に響く大声で言った。
「ダーリン黙ってッ!・・・由香は何が有っても!絶対にダーリンと結婚しますから!」
店中の視線を浴びたオレと由香の父親は、お互いの目を見合わせて由香の迫力に固まってしまっていた。


 
 オレは、店を出て由香の父親と握手をして別れた。
彼も、オレの誠意を解ってくれたようで、だらし無い男ではない事を理解してくれたようだった。
また”何処の馬の骨か解らない男”でも無くなり、素性はバレてしまったが仕方ないとオレは思った。
今後のオレと由香との交際について、由香の父親は触れることは無かったが、たぶん黙認と言う感じだと推測した。
彼は、自宅に戻って由香の母親に詳細を報告し、見守るしかないと結論を出すのではないかとオレは思った。

 しかし、大きな問題は他に有った。
それは由香の”絶対結婚宣言”だった。
オレは、歩きながら由香に言った。
「オマエな・・・”絶対結婚宣言”するなよ。今からオレ達、どうなるか解らないのに・・・」
由香は、モヤモヤが吹っ切れたように言った。
「ダーリン!アタシは絶対に、ダーリンと結婚するからね・・・解った?」
オレは額を掻きながら由香に言った。
「あのな・・・オマエまだ高校生なんだよ。無理、無理・・・絶対ムーリッ!」

 由香は並んで歩きながら、オレを見上げて言った。
「ダーリンさぁ・・・由香の事が嫌い?・・・由香をお嫁さんにするのイヤ?・・・」
そういう言い方をされると、実に困ってしまうオレだった。
「い、いや・・・そう言う事じゃなくて・・・今は、そう言う時期じゃないだろう?」
由香は、諭すオレに言った。
「じゃあ、今は、どう言う時期なの?」

 ああ言えば、こう言う無邪気な由香は、質問の天才だとオレは思った。
「だから・・・オレは一生懸命に仕事をして、オマエは一生懸命に勉強する時期なの!」
由香は、オレを見上げて意味有り気に笑って言った。
「でも、そう言う時期でもデートとかエッチとかは、たぶん有りなんだよね?」
オレは、邪魔臭くなって言った。
「ウッ!・・・有りかもな・・・たぶん」
由香はニッコリ笑って歩き出した。

 オレは、自分のオフィスに戻って残業すると言ったが、由香はオフィスまで着いて行くと聞かなかった。
仕方なく由香と一緒にオフィスに帰り、残っている仕事を片付ける事にした。
オフィスはスタッフも帰った後なので、オレと由香しか居なかった。
由香はオレの隣のデスクに座って言った。
「ねぇ、最近は”仕掛人さん”はしてないの?」
大盛況な”仕掛人”だったが、オレは嘘をついて由香に言った。
「あぁ、最近してないね・・・本業が忙しいからな」
毎週”仕掛人”の案件で走り回っていると知れば、由香のヤキモチは防ぎようがないと思ったオレだった。

 ビジネスだと割り切っても、見ず知らずの女性を陵辱する事は、由香にとっては不潔で不快感を感じる事だった。
ましてやオレが”仕掛人”として他の女性を陵辱をする事は、由香にとって耐え難い裏切り行為になる。
まあ、由香については適当に誤魔化しながら”仕掛人”を続けるしか無いなと思っていた。
”仕掛人”の内情を知っている由香は、実に厄介な恋人だった。

 由香は、書類に目を通してサインをしているオレに言った。
「ねぇダーリン。ダーリンの実家って、スゴイ家なんだね・・・」
オレは、調査書をチラ見した由香の質問に答えた。
「実家は実家だし、オレはオレ。・・・見た儘のオレなんで、そこんとこヨロシク」
由香は笑いながら、椅子に足をブラブラさせて言った。
「結婚するんだったら、ダーリンのパパとママに、いつか挨拶に行かなきゃね」
オレは”ドキッ!”として言った。
「オマエ、だから・・・まだ、オレは結婚はしないって言ってるっしょ!」
オレは由香の結婚願望を、どう食い止めるかを考えながらヤレヤレと思っていた。

 由香は続けてオレに言った。
「でも遅かれ早かれ、ダーリンとアタシは結婚するんだし、色んな事を考えておかなきゃね」
オレは、由香の言葉に仕事が手につかなくなった。
「だ、か、ら・・・由香さぁ。結婚には、お互いの時期って言うものが有るからさぁ・・・」
由香は、オレの目を覗き込むように見て言った。
「アタシは、アタシが高校を卒業した4月が、結婚式には、いい時期だと思うんだけどなぁ・・・」

 オレは、思わずシャープペンシルの芯が折れるのに気付き、タバコの煙に咽て咳き込んでいた。
こんな風にポジティブに自分の人生設計が出来る由香を、勘弁してくれって思う反面、羨ましく思った。
しかし彼女の”未来予想図”は、オレには余りにも唐突で無茶な予想図だった。
オレは由香の無邪気な顔を見ながら、大きな溜息をついて頭を掻き毟った。

 人間とは可笑しいもので、これだけ”結婚”と言う言葉を聞くと、催眠術に掛った気分になる。
由香と話していると、マジでオレは由香と結婚するのかと、変に納得してしまいそうな気がしていた。
無邪気で、素っ頓狂で、ヤキモチ焼きで、ナイスバディーで、美人の部類に入る女子高生とオレは結婚するのか?
ボンヤリと、そんな事を考えていると波乱万丈で、ハチャメチャな人生になるような気がした。
反面、そう言う人生も悪くは無いなどと考えたり、オレの心は由香と言う小娘に乱されているようだった。

 由香が椅子を立って、オレの肩に両腕で背中から纏わりついて言った。
「ねぇ、ダーリン。今週ダーリンが浮気しないように”おまじない”していい?」
オレは耳元で囁かれて”ドキッ!”として言った。
「エッ?・・・」
由香は不敵な笑いをしながら、オレの頬にキスして言った。
「アタシ今週さぁ・・・”イチゴちゃん”じゃん。だから、ダーリンが浮気するかも知れないじゃん」
オレは、溜息をつきながら言った。
「しないって・・・”おまじない”しなくても、1週間ぐらい大丈夫だって・・・」
由香はオレの耳元に息を吹きかけて言った。
「だ〜めッ!・・・ダーリンは目を離すと、すぐに浮気する人だから”おまじない”しなきゃ!」

 そう言って由香は、椅子に座るオレの背中に抱きついた儘、自分の手をオレの股間に持って行った。
由香の指がオレの股間を弄繰り回し、スラックスの上からイヤらしくジュニアを撫で回した。
オレはビックリして言った。
「お、おい・・・止めろってバカッ!」
”ウフフッ!”と笑いながら、由香はオレのジュニアを握り締めて擦った。
淫らな手の動きに、オレのジュニアは元気になり始めていた。
オレは、何だか由香の手の動きに身を任せて、不思議にドキドキする感覚を味わっていた。

 由香は、オレの椅子をクルリと自分の方に回して正面に向け、オレの膝の前に跪いた。
そしてスラックスのファスナーを下ろし、パンツの穴から分身を外に取り出した。
由香は、元気になった分身を見ながら呟くように言った。
「はい、可愛いでちゅね〜。今週は大人しくしてるんでちゅよ〜。来週になったら由香が遊んであげるからね〜」
オレは、バカバカしい由香の”おまじない”を上から眺めながら彼女に言った。
「そんなんで。オレのジュニアが言う事を聞くのか?」
由香は、ただ笑っているだけだった。

 そして由香は、大きく成長したオレのジュニアを、いきなり口に咥えた。
「ウグッ、ウウッ・・・チュッ、チュバッ・・・アウッ、モゴッ」
フェラを始めた由香は、目を瞑って大きく口を開き、オレの肉棒を飲み込んでいった。
そそりたつ肉棒は、由香の舌に遊ばれ、柔らかい唇に包まれ、温かい唾液に濡らされていた。
肉棒の裏の筋に由香の舌が動き回り、イヤらしい声が由香の口から聞こえていた。
「モグッ、ウグッ・・・アウッ、ンンーッ・・・ハウッ、アウウッ」
オレは由香の舌使いに興奮しながら、上下に動く由香の頭を押さえていた。

 オレは由香の胸に手を下ろし、薄いチュニックの上から彼女の胸を揉んだ。
由香は、右手でオレの胸を揉む左手を掴み、口から肉棒を吐き出して言った。
「だ〜めッ!・・・”イチゴちゃん”なんだよ由香は。そんなことしたら、由香もしたくなるじゃん」
オレは、笑いながら言った。
「いいじゃん・・・血みどろになったって」
由香はオレを睨んで言った。
「バーカ!・・・ダーリンの変態!」
そう言うと、オレの左手を押さえたまま、再びオレの肉棒を咥え込んで頭を振った。

 「ウンンンッ、ウゥゥッ・・・ジュルッ、ムフフッ・・・ウゥッ、フフンッ」
口いっぱいに頬張ったオレの肉棒の根元を手で持って、頭を動かす由香はフェラに夢中になっていた。
そして由香は、ゆっくりとオレのイキリ立ったモノを、喉の奥に沈めていった。
「アウッ、ウッウゥーッ・・・ムウゥゥー、ウゥウーッ」
苦しそうな声と共にオレの肉棒は、由香の喉に包み込まれて発射する気配を見せた。
痙攣するように肉棒が動いた時、由香は指で根元を擦りながら肉棒から口を離した。
オレの精子が由香の口元に発射され、オレは快感を感じながら”ドクッ、ドクッ”と震えた。

 顔にオレの白いドレッシングを浴びて、由香は歪んだ顔でオレを見上げた。
由香は舌を出して、口の廻りに垂れてくる精液を、恥ずかしそうに笑いながら舐めていた。
そして肉棒の先に突いた精液も、舌を出して舐め取り、最後に肉棒に”チュッ”とキスをした。
由香は、オレの精子を顔につけた儘で言った。
「これで”おまじない”は完了だよ・・・ダーリン!」
そう言って、小さくなりつつある肉棒に向かって”パンッ、パンッ”と柏手を打って頭を下げた。

 オレのジュニアは、由香によって”神様”に祭られてしまった。
オレは無邪気な女子高生の、イヤらしい儀式に苦笑していた。
しかし彼女にとって、この儀式は神聖なもののようだった。
そして、この儀式を受けたオレは、由香の驚くべき力を後日になって知ることになる。
やはり人間の遺恨や怒りが、知らず知らずに相手に伝わるように、人間の愛も自然に相手に伝わってくる。
オレは今日の由香を見ながら、この女と一生付き合っていくのかなと、何となく思っていた。

 オレと由香がオフィスを閉めて、帰り支度を済ませたとき、由香の携帯電話が鳴った。
由香は”チェッ”と舌打ちをしながら電話に出た。
「あぁ、ママ。うん・・・うん、エッ?何で?・・・うん、うん・・・」
由香は自分の母親からの電話に頷いていた。
長い電話を切った由香は、オレの顔を伺うように言った。
「あのね、ママがね。パパから今日の話を聞いて話し合った結果、パパとママはダーリンとの交際は認めるって」
オレは嬉しいやら、困ったやら微妙な思いで由香に言った。
「そ、そうなんだ・・・良かったじゃん」

 由香は、オレに頷いてから言った。
「それでね。ママがダーリンに会いたいから、今週の日曜に由香んちに招待するようにって・・・どうする?」
オレは、由香の目を見つめていった。
「・・・ってか、どうしたら・・・いいと思う?」
由香はニッコリ笑ってオレに言った。
「じゃぁ、由香んちで待ってるから!・・・これでパパとママはノックアウトだね!」
由香は、はしゃいだ声で満面の笑顔をオレに見せた。

 オレは、今週の日曜日に由香の家に招待され、由香の家族と食事をする事になった。
婚約者の男が未来の花嫁の家に、挨拶に行くようなイメージが頭から離れず、オレはヤレヤレと溜息をついていた。
そして、その時点で初めて会う筈の由香の母親が、オレの顔見知りだとは全く気付いてはいなかった。

<35話の後の挿入話に続く>
7日間連続で由香と里佳子の話って言うか、タクヤの私生活の部分をピックアップしてみました。

お約束通り、明日から第31話を書こうと思いますが、全くストーリーが浮かんでこないのですが…(笑)

下手をすると、いきなり不定期更新に突入してしまうかも知れないです(笑)

再スタートに相応しい力作を…と思っていますが…

これからも良かったら、お付き合いして下さい。


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