警告
この作品は<R-18>です。
18歳未満の方は
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不眠不休で1日半以上もの時間、ナオミとシャブセックスに没頭していた。薬を抜かなくてはいけなかった。
161 排出
覚醒剤を注射して、女とセックスを延々とする。あれほどハマった人間を立ち直らせるとことに
尽力を注いでいた人間。俺はそっち側の人間だったはずだと、後悔した。
本能剥き出しでのセックスに一区切りをした。ナオミは失神したまま。俺は帰ることにした。
自分の体が臭いのが分かる。人間の体というのは、よく出来ている。覚醒剤は、体からすると
もちろん不要な不純物だ。体はこれを体外に出そうと発汗、尿によって対外に出そうとする。
汗は異様な匂いを放ち、尿意が頻繁に訪れる。水分など取っていない為、おしっこは出ない。
覚醒剤をやると1番面倒なことは不眠だ。昨日の俺は10時頃から起きていた。今のところ34時間
起きていることになる。よくシャブ中は妄想や幻覚、幻聴を感じるというが、これのほとんどが
寝ていないが為に起こる症状だと思う。徹夜で麻雀をした帰り道、車で帰宅していると動かない
ものが動くように見えたり、何か不自然な音が聞こえたような錯覚をすることがあると思う。
それと似たようなものだ。決定的に違うのが勘繰りと被害妄想。この2つが人をおかしくする。
また薬物をやっている人間は、必ずといっていいほど虚言、ウソをつくようになる。組事務所
からの電話にウソをついた俺、これがそうだ。自分がウソを付く為、周囲が自分に対してウソを
付いていると勘繰り、被害妄想に陥る。これが負のスパイラルに堕ちていく。
今の俺に必要なことは、水分を取り、体内にある薬物を抜くこと。それと何より睡眠だった。
今の状態で帰宅出来る訳もなく、俺はサウナに行った。普段なら高温のサウナに入るが、これは
危険な行為だ。俺は洗い場で匂いを取る為に体と頭を洗い、ミストサウナに入った。
「ふう…」
室内はそれほど温度が高くはないが、異様に汗が出る。10分ほど入っては汗を流して、水分を
取る。これを5回くらい繰り返していると、薬が抜けていくのが体感でも分かる。
「社長!久しぶりだね」
「どうも」
商店街にある、焼肉屋の店主だ。
「少し痩せたかい?」
「今、サウナで5kg落としたところだよ」
「あはは。そんな落ちたら俺もスマートなんだけどな」
「ラスト1本行こうかと思ってたとこ」
「12分計1本でどう?」
「俺は数本やってるから持たないかも」
俺は焼肉屋の店主と高温のサウナに入った。タオルを水に浸し、頭に巻いた。
「親分、結構危険な状態だったんだって?」
「そうだね。医者も奇跡だって」
「酒乃蔵の大将なんか、涙流してらしいじゃん?」
「大将だけじゃないよ。商店街の店主達がたくさん来てくれてね」
「また俺達は親分に助けてもらったんだな」
「いいじゃないの。それが俺達の存在意義なんだから」
「悪い人じゃなくて良かったと思う」
「それが正直な言葉だね。ヤクザはヤクザだからね」
「社長、それとさ…」
「ごめん、もう限界!」
俺はサウナから出ると水風呂から桶ですくった水を足から、徐々に体にかけていった。
『ドボン』
頭のてっぺんまで、水風呂に浸かった。全身の毛穴が開いた気がした。最後に再度、体と頭を
洗うと脱衣所へ戻った。
「あらら。本当に5kg痩せてるわ…」
1日で5kgだ。2日もナオミとバカをしていたら、10kg痩せていたかもしれない。しかし未だに
食欲が湧いてこない。何も摂らずに帰宅することにした。
「シズカ、まだ起きてる?」
「はい。昨日はどうかしました?」
「一家本部で泊まりだよ。ゴタゴタがあったらしくて待機させられてた」
「そうですか。無事なら良いです」
「腹減ったんだけど、雑炊みたいなん作れる?」
「どれくらいで帰られます?」
「15分から20分くらいかな」
「分かりました。ちょうどそれくらいには出来上がります」
「鳥と卵がいいな。ちょっとしょっぱめで」
「あはは。はい、分かりました」
マンションにやっとの思いで帰宅した。こんなバカらしいことで捕まる訳にはいかない。細心の
注意を払って、道中帰ってきた。足腰はフラフラだった。長時間の激しい運動と不眠、そして
体内にある薬を排泄する為に行った、サウナが体力を限界まで搾り取っていた。
「ただいま」
「おかえりなさい」
「パパ!」
「おお、結たんまだ起きてたのか」
「ボス、顔がやつれてますよ?」
「ほとんど寝てなくて、水分しか取ってないんだ」
「そうだったんですか」
「風呂も入ってないから、気持ち悪くてサウナ行っちゃったら痩せた」
「あはは。睡眠不足じゃ危ないですよ」
「結も!」
テーブルで雑炊を食べていると結が俺に登って来た。
「結たんじゃ熱くて食べられないな」
「結たんも!」
「小皿に少しもらっていいですか?」
「ああ、冷ましてやって」
シャブなんかやってる場合じゃなかった。俺にはシズカと結が居る。食べた後、死んだように
眠った。23時に寝て、翌日起きたのは昼を過ぎていた。
「局長、ご苦労様です」
「おはよう」
「カシラ、ご苦労様です。昨日はすいませんでした」
「ご苦労さん。何だ痩せたな。大丈夫か?」
「汗をいっぱいかきました。もう大丈夫です。まだ食欲があんまりありませんが」
「ビールでも飲みに行くか!」
「この時間からですか?」
「商店街の入り口に寿司屋あるだろ?あそこが出口のところに2号店出したんだよ」
「あの大将じゃ、顔出しに行かないと怒られますね」
「そういうことだ。俺と局長、ちょっと出るから何かあったら連絡しろ」
「分かりました」
事務所を出ると商店街の出て、出口側へと歩いていった。
「白銀さん、こんちわ!」
「おーす。良い天気だな」
いつもと同じ、風景だ。店主が俺達に声を掛けてくれる。心が落ち着く感じがする。
店に着くと花輪がいくつも出ていた。暖簾は出ておらず、おそらく仕込み中だろう。
「大将、来てやったぜ!」
「遅えよ!2日前に開店してんだぞ」
「大将、どうも」
「おう、社長もいっしょか。入って座んなよ」
俺と白銀さんはカウンターに座った。
「大将、刺し盛出してよ。ビールとグラスは勝手に出すから本数だけ確認しといて」
「あいよ!2人は貝類はどうだい?」
「俺は好きだけど、カシラは?」
「良いところなんだろうな?」
「当たり前だろ!」
2時間ほど食って飲んだ。カシラは20万を置くと釣りも受け取らず、店を跡にした。若い衆が
来たときに大将は金を取らない。親分やカシラからもらっていると言うからだ。
そんな付き合いをしている店主達が多く集まる商店街。俺は本当に自由が丘が好きだ。
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