警告
この作品は<R-18>です。
18歳未満の方は
移動してください。
ユミさんとユカさんの後輩だったユイ。ユイに誘われ飲みに行く事になった。
15 ユイ
「今日終わったらユミさんとユカさんと飲みに行くんだけど支配人もどう?」
「いいね。でも俺終わるの遅いよ?4時くらいになると思うけど」
「ユミさんがもう酔っ払ってるから持つかどうかだね」
ユイは店の場所を俺に教えた。
「じゃとりあえず終わったら行くね」
「じゃ来るまで寝ないように待ってる」
終礼が終わり、集計中すごい事が発覚した。俺はすぐさま部長に電話をした。
「部長お疲れ様です。キングですが…」
「おお!スーパースター!どうした?」
「2回計算したんですがどうやら間違っていない様でして…」
「ほーほー」
「売上100万超えてます、最終110万くらいになるかと」
「やったな!エースより先に出すとは!お前来月、店長昇進間違いないぞ!」
気分が良かった。ユミさんの力がほとんどなのは間違いない。しかし素直に喜んだ。
部長、次長、各店店長が送りが終わって駆けつけてくれた。
「すごいなー!おめでとう」
「エースとしては悔しいけど負けたよ、おめでとう」
キャパから100万は出ないと思われていた。それだけに嬉しさは倍増だった。
社長から電話もあった。
「おめでとう!大入り設定がないから決めなきゃな。最終いくつまで伸びた?」
「最終108万ですね。たくさん出してくれる事を祈ってます」
もちろん木村や児玉も来ていた。
「支配人、お祝いでも行きましょうか?」
「この前出してもらってるから俺らで持ちますよ」
「おお、いいね。ん、この前…?」
「支配人におごらせちゃったから、今回は俺らで」
「やべ!今何時だ?」
「5時前ですけど?」
「ちょっとお前らも付き合え!イシハラ先帰るから閉めといて」
待ち合わせの店まで車で10分も掛からなかった。車から降りて走って店に入った。
見渡してもみんなの姿がない。あれから3時間。さすがにもう帰ってしまったか。
「すいません、2時過ぎくらいから女4人で来た客って帰りました?」
「マイカワさんですか?」
「そうです」
「個室ですのでこちらへどうぞ」
部屋に案内されるとユミさん達は、しっかりドンちゃん騒ぎをしていた。
「おつかれさま…ユミさんパンツ丸見えですよ?」
「遅ーい!キムとコマも一緒か〜まあ座んなよ」
「あ!ユイちゃんだ。この前はどうも」
「何でユイちゃんがここに?」
木村と児玉にユミさんユカさんとユイの関係を話した。
「どうでもいいから座れ〜マナブはユイの隣だー」
ユミさんは相変わらずパンツ丸出しで飲んでいた。
「何でマナブは座るトコ決まってんの?いいなユイちゃんの隣」
「ユイがマナブはまだかまだかってうるさいからだー」
言葉と表情には出さなかったが、強引なユミさんの仕切りに感謝した。
「ごめん。遅くなっちゃって」
「忘れてどこかに遊びに行っちゃったと思った」
テーブルの下でユイが手を握ってきた。初めてユイと逢った時と同じくらいドキドキした。
顔や耳が赤くなっているのは明白だ。極度の緊張の為か次に俺は突拍子もない事を言った。
「ユイ、俺と付き合おう。振らないでね」
「うん。よろしくね」
何とユイと付き合ってしまった。
「ユミさんユカさん!マナブが告白してユイちゃんと付き合っちゃった!」
「俺も聞こえてたーユミさんが主役なのにさー怒ってやってー」
木村くんと児玉くん、報告するんじゃないよ。どうして空気を読もうとしないかな。
「おめでとー!じゃあ飲めー」
ユカさんに勧められるがまま何杯もイッキ飲みをした。その夜、俺は有頂天だった。
激しい頭痛が襲った。時計を見ると17時だった。休みの前の夜はどうしてもハメを外して
しまう。何時に帰宅したのかどうやって帰って来たのか、さっぱり覚えていない。
非常に気持ちが悪い。吐くまでには至らないが頭が割れそうに痛かった。冷蔵庫まで行く
のに広い家ではないのにも関わらず、1分は掛かったと思う。
「ファッツ!?」
飲み物を持って寝室に戻ると誰か寝ている。芸人顔負けのリアクションをとってしまった。
そっと壁側を向いて寝ている肩を手前に倒した。
ユイだ。彼女と付き合ったのは夢では無かった。ユイは目を覚ました。
「おはよ。起こしちゃったか」
「おはよう。あれ今何時?」
「17時回ったとこだよ」
「頭痛い…今日休む」
ここに居て、俺に起こされて何も疑問に思ってなさそうだが、念の為、確認してみた。
「昨日のこと覚えてる?」
「うん。ハッキリとね。みんなの前で愛してるって何回も言ってもらって嬉しかったよ」
それは完全に覚えてなかった。いやいっその事、覚えていた事にしておこう。
「ウソ!」
ユイは掛け布団に頭まで潜った。
「ごめん、マジで覚えてないんだ…」
「じゃ今言ってよ」
「分かったから顔出して」
俺とユイはベッドの上で向かい合って正座をした。
「俺とユイはこうなるのが遅かった。それを悔やんでも、過去にヤキモチ焼いてもムダ。
だから昨日を境にして、これから俺とユイで毎日を特別にしよう」
「カッコいいけどストレートに言ってくれないと嫌」
もうこれからずっと誰にも渡したくない、愛してると告げた後、初めてキスをした。
シャワーを浴びた後、ユイが不動産屋に付き合って欲しいというので駅の方へ向かった。
「今月末でマンション解約してきた。転がり込んでいい?」
展開が早いが一向に構わない。俺は笑顔で快諾した。その時、ユイのポケベルが鳴った。
「旦那だ…」
うん?聞き間違えだと思うが、今ユイは「旦那」って言ったような言わないような。
「話があるの。帰ろ」
ユイは俺の手を握ってスタスタと歩き出した。とりあえず俺は話を聞こうと思った。
「実はね、私結婚してるの。もう1年くらい前に家を出てから逢ってないんだけどね」
「そうなんだ…え?今何て言った?」
「ちょっと電話借りるね。話してる間、手を握ってて」
ユイは俺の前で旦那と思われる男に電話を掛けた。
「ユイ、好きな人に出逢ったから約束どおり離婚届出して。じゃあね」
そう言うと相手の言葉も確認せずに電話を切った。
「私が嫌で家を出て行って、離婚したいのに認めてくれなかったの。本当に好きな人が出来
たら離婚してやるって。それが約束で今まで籍を抜いてなかったの」
「本当に届け出すと思う?」
「明日、役所に行って届けが出てなかったら刃物持って刺しに行くわ。私は本当に刺すって
あの人知ってるはずだから大丈夫」
刺す事を知っているって刺した事があるのだろうか?そこは触れないようにすることにした。
翌日、正式に離婚届が受理されていたという。
+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。