警告
この作品は<R-18>です。
18歳未満の方は
移動してください。
えー…無いです…はい…
お楽しみ下さいm(__)m
☆46☆ 自立への1歩
暗い…暗いよ…水杞姉…
………………
此処は暗闇…光1つ無い…本当の暗闇…
当然そこは…何も知覚出来ない空間…
そんな無の視界の中…
私は自分の意思と関係無く…ただただ固くなり痙攣するかの様に震え続ける自分の体を抱き締める
そしてただ、その暗闇の中で…彼女が来てくれるその時を、ひたすら待ち続けている…
私は何時もそぅ…
甘えて頼って、何時も何時も他人任せ…
暗いから…怖いから…
寂しいから…女だから…
年が下だから…まだ子供だから…私は弱いから…
………………
私は一体いくつ言い訳を並べたて…逃げ出したら気がすむのだろう…
私は閉じていた目を恐る恐るゆっくりと開き…
見えもしない腕の中の春巻を優しく撫でる…
にゃぁ〜……
「……春巻……私…何時までこんな事やってるんだろうね……」
その分厚いコンクリートに囲まれた空間に、私と春巻の声が反響する…
私が此処にこぅして蹲って…一体何れ位の時間が流れたのだろう…
1時間…2時間…いや…もっと長く止まっている気がする……
あの時…あの暗闇の地下室に居た時は…もっともっと長かった気がする…
泣いて…叫んで…
それでも誰も来てはくれなくて…
私はただ…何もする事無く…泣き叫び、助けを待つだけだった…
「ダメだよ……私…
私、このままじゃ………ダメなんだよ……」
私が誰にとも無く、そぅ小さく呟くと…
今までずっと大人しく私の腕に抱かれていた春巻が、手の中を起用にスルリと抜け…
前の方へとゆっくり、歩いて行った……
『にゃぁ〜……』
「は!春巻…!!?」
私は唯一の救いであった春巻が離れた事で、収まりかけていた不安に再び襲われ…泣きそうな声で春巻の名前を呼ぶ…
『にゃぁ〜…』
しかし…春巻の声はゆっくりと、しかし止まる事無く遠ざかって行く…
「春巻…!!」
私は居ても立ってもいられず、自分の掌さえも見えない暗闇の中を…這う様にその鳴き声の方向へと進んで行く…
「春巻!?春巻…!!?」
私は何度も何度も春巻の名を繰り返し…
春巻はその都度、律儀に私に返事を返すかの様に小さく鳴き…ゆっくりと進んで行く…
そして私達は、恐らく先程入ってきたスタジオにある様な防音の扉の前まで戻ってきていた…
先程入ってきた時は何故か開いていたのだが
今は私が入った時に閉めたので、鍵はついていないとは言え、その厚い防音の扉は完全に外部を遮断している…
『にゃぁ〜…』
カリカリカリ…
すると春巻はその扉を爪でカリカリと引っ掻いているようだった…
「春巻?どぅしたの?外に…出たいのかな…」
私は新たな暗闇に進む事に少し躊躇しながらも、手探りでレバーを探し恐る恐る扇状に上げる…
そしてその分厚く重い鉄製の扉を、下にいる春巻にぶつけない様に気を付け手前へとゆっくり引いて開けてあげた…
「にゃぁ〜…♪」
すると春巻は直ぐ様その扉の向こうへと、すり抜ける様に移動し…
右手側の通路の方へと、再びゆっくりと歩いていった…
『春巻待って…!!』
私は入り口の段差につまづきながらも、再び這う様に春巻の後を追って行った…
‥…☆‥…☆‥…☆
天華side
私はクリスが出て行ってから、どぅする事も出来ず…ただ返答の無い無線機へと馬鹿の1つ覚えの様に、彼等の名前を呼び続けている…
ふと時計を見てみれば…2人と通信が途絶えてから、既に1時間以上が経過している…。
当然…地下通路への扉は既に閉まり…
このままでは1号館を復旧し…その直ぐ後に取り掛かったとして…
少なく見積もっても、今日明日は確実に解除出来ないだろう…
そぅ考えると、何としても向こうの状況が知りたいのだ…
もし、怪我をしてたら…
もし、緊急に手当てが必要な状態であったら…
そぅ思うと…ただ黙って復旧を待つなんて事…出来るわけもないのだ…
ただでさえ暗く…水分の補給すら満足に出来ない様な場所…
助けられないまでも…
その辛さを共有してあげられないまでも…
少しでも彼等の近くに居てあげたい…
ただ…それだけだった…
「駁斗…!!水杞姉…!!
お願い!!…答えて……
……答えて…よぉ……」
……………
私は泣き叫びかすれた様な声で…弱々しく…
それでも諦める事無く、返答の無い無線へと呼び掛け続けている…
そして…呼び掛け始め
凡そ1時間半が経過した頃…そのずっと返答の無かった無線に、意外な人物の声が飛込んで来た…
ジジッ……
『て…天華姉…?』
「え…!?あ…亜垢亜!?
亜垢亜なの…!!?」
私は何故、脅えて蹲っている筈の彼女が無線に出ているのか解らず…少し混乱気味に呼び掛ける
『うん…亜垢亜だよ…』
「アンタ!無事なの!?
怪我は!?怪我はしてないの…!!?」
『うん…大丈夫だよ…私も春巻も元気だよ…』
「そ…そぅだ!アンタ…
何で、その無線に出てるのよ…!?」
『え?何でって…春巻について行ったらベストみたいな洋服が落ちてて…
其処から天華姉の声が聞こえたから…』
「……え……?」
(なんで…?なんで彼等が着て行った防弾ベストと無線機だけが其処に落ちているの…?)
私は意味も解らず…取り合えず亜垢亜に居場所を確認する…
「亜垢亜!アンタ今…自分が居る場所分かる?」
『え?うーんと…暗くてよく分からないよ…
何処かの整備室に居て…其処から右に来たんだけど、行き止まりで…』
「ちょっと待って…アンタ今…春巻と一緒に居るのね…?」
『うん…今も私の腕の中にいるよ…?』
「よし!ちょっと!ブレーン!?まだ動いてる!?」
私は操作パネル上のマイクに向かって、叫ぶ様に呼び掛ける…
《はい…Lunar現在レベル1で稼働中です…》
「レベル1…?
まぁ良いわ…それより
さっき出した受信機の現在位置をもう一度画面に表示して!」
《了解しました…》
ヴィーン…
すると目の前の1番大きなモニターに地下道の地図と、点滅する赤い点が表示される…
「やっぱり…亜垢亜!
アンタが今居る場所の壁!煉瓦じゃなくて鉄の方の壁の向こうに、駁斗と水杞姉が今…閉じ込められているのよ!」
『ふぇ…!?何で…!!?』
「何でって…アンタ…
2人はアンタを助けに向かったのよ…」
……………
『そっか…やっぱりまた…ちゃんと迎えに来てくれたんだね…水杞姉…』
亜垢亜はそぅ嬉しそうに…しかし、少し悲しそうに…小さく呟いた…
「いい!?アンタが居る場所からなら、その扉を開けられる筈なのよ!
そぅよね!?ブレーン!?」
《はい…警備IDの入力…もしくは特尉の認証により解錠可能です…》
「よし!だから亜垢亜!アンタにその扉を開けて欲しいのよ!解る!?」
天華は焦りからなのか、それとも漸く進んだ事態への喜びなのか…興奮がちに叫ぶ様に亜垢亜へと呼び掛ける…
『ぅ…うん…でも…暗くてよく解らないよ…』
「そぅね………そぅだ!
アンタが今持っているベスト!それに松明が入って無い…?
細長くて、後ろに点火用の紐が付いてる奴!」
『うーん……あ!あったよ!天華姉!』
「良かった…その紐を引いて!花火みたいに火の粉が飛ぶけど、手で触っても全然熱く無いから
落ち着いて引くのよ!?」
『わ…分かった…』
シュアアァ……!!
すると無線の向こうに点火した音が聞こえる…
『わあぁ!綺麗♪明るいぃ〜…♪天華姉!暗くないよぉ〜♪』
亜垢亜は現金なもので…明るくなった途端、露骨に元気になった…
「ちょ!亜垢亜!?浮かれないの!まだ何も解決してないんだから!」
『うん♪それで♪亜垢亜は何をすれば良いの?』
「えーっとね…ちょっと待ってよ…」
天華はそぅ言うと…
操作パネルの一部にある、指を付け動かすとモニター上の矢印が動く…
マウスの様な機能で、画面上の警備システムをクリックしていく…
「あった…亜垢亜!
目の前の鉄の壁の一番端の右下の所に、右にスライド出来る…システムの隠し扉がある筈よ!」
『ちょ…ちょっと待っててね……あ!?あったよ…!?天華姉!』
亜垢亜は役立てる事がさも嬉しそうに、楽しげに声をあげる…
「はぁ…良かった…
それじゃぁ…其処に今日の警備ID……を……」
……………
「あああぁ!!!!」
『て!天華姉!!!?』
そぅ…天華は忘れていた
彼等が何故…閉じ込められているのかを…
そして今…此処には自分しかいないと言う事を…
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