警告
この作品は<R-18>です。
18歳未満の方は
移動してください。
特に書く事が…(笑)
あ!…1つだけ…
色んな意味で?甘ちゃんですいません(^_^;)(笑
☆27☆ありふれた後悔
あの後俺達は気を失った2人を彼女達の私室へと運び…二人一緒にダブルのベットへと寝かせた…
まぁ…どこまで成功したのかは解らんが…
後は2人の絆を信じ…待つしかないだろう…
今回の作戦の目的は、姉妹の仲直りと同時に…それまでの2人の閉鎖的とも思える心の中に、他人…つまり俺や水杞が介入する事だった…
その為に汚い方法ではあるが、ある種の幻覚剤を使い一番心が露になった所で2人の精神をシンクロ(同調)させ…
同時にそれを他人の手で…他人が介在した中で造り上げたわけだ…
別々に懐柔すれば、無意味な嫉妬や邪推を引き起こさせかねないし…
初めから同じ場で行えば、恐らく激しい拒否反応を示す事にも繋がる…
あくまで与えられた状況…そしてそれを彼女達が甘受出来る環境、受け入れ易い環境を作る必要があったわけなのだが…
まぁ…この事で互いへの嫉妬や嫌悪を抱く事は余り心配はしていない…
何故なら全てはお互い様なわけだし…何よりも彼女達はあの状況に至るまで己の意思により受け入れられていたからだ…
まぁ一番の心配はそこだったのだ…
互いにレズである訳だし…特に、男である俺の介入に対して激しい拒否反応を示す可能性は否め無かったからだ…
その点は、水杞のアドバイスも有り…
俺に比較的好意的と思える方…つまり鈴凛に充てるという事で結果何とか巧く行った様だ…
まぁ…中場、無理矢理にでもという方法がとれるならば、俺にも懐柔する術はいくつかあるのだが…流石にそぅもいかないので、正直少し不安ではあったのだが…
「お疲れ…水杞…」
『はい…流石に少しばかり疲れましたわ…』
「あはは…そぅだろうな
絶対に失敗出来ない分…神経もかなり擦り減る仕事だからな…」
『はい…結果が彼女達の為になる…と強く信じているとはいえ…
やはり…他人の一番奥底の弱い部分…柔らかく儚い心を扱う訳ですから…
正直…体が恐怖と緊張で震え上がりましたわ…』
「ふぅ…本当…麗羽さんも人が悪いよな…
俺…そのうち絶対胃に穴が開くぞ…」
『うふふ…♪本当に申し訳有りません…私も貴方の都合も考えず、無責任に駁斗様をこの家に招いた1人ですから…』
「ふふ…そぅだったな?
まぁ…仕方ないさ…
おかげで俺みたいな荒みきった人間にも使い様があるって思えたしな…
それに最近は…この仕事のおかげか、俺の今までの糞以下の人生にも少し意味があったのかな…
とか柄にも無い事を思っちゃったりするしな♪」
……………
『本当…感謝しています
誰よりも何よりも嫌な仕事…汚い仕事を無責任に押し付けている様で…
私達は結局…貴方の弱味に漬け込んで、利用しているだけなのかもしれませんね…』
「……?……ふふ…♪
そんな重く考えんな…♪
良いじゃねぇか…
漬け込んだって…利用したって…
俺はあくまで俺の意思で続けてるんだ…
それに…此処にいる奴らも…最近は結構…嫌いじゃないしな?」
『うふふ…♪ありがとうございます…駁斗様…
でも…出来ましたら…
【嫌いじゃない】では無く【好き】になって頂きたいですわね…?』
「あはは♪さてね…
何せ俺はお子様で素直じゃないから♪」
『うふふ…♪まぁ…もぅ既にそれがお答えになっていますけどね…?』
「さぁ…どぅでしょう」
『うふふ…そぅですね…
いい加減…私だけ逃げ回るのも…酷い話ですわよね……』
「え……?」
『少し…昔話させて頂いてよろしいですか?』
「……あぁ……」
そして水杞は…俯きながら淡々と話だした…
そぅですね…
あれは…もぅ…今から5年程も前になります…
……………
私は当時15歳…
その年齢にも増して私の精神は余りに子供だったのかもしれません…
その当時…私も駅向こうの天華達が通う女学院の学生でした…
その頃の私の生活は、学校でも家でも常に女性のみに囲まれ…
私の中には…私のそれまでの人生には、異性…男性という存在が一切欠落しておりました…
そんな時…隣町の学校に通う男子学生に、声をかけられたのです…
私は男の人と話す事さえ、とても久し振りで…とても新鮮に感じました…
別に内容などは大したものではありません…
道を聞かれたのか…
それともただの世間話だったのか…
でもそれからというもの、私が学園から帰る時には何故か彼が駅に居て…
自然とそこで何気無く話をする様になりました…
学校の事…家族の事…
好きな事…楽しかった事
別に特別な事など一切話さなかった…
何時も家で学園で…家族や友達などと話している様な他愛もない話…
でも…その相手が男性であるというだけで…私の心はとても新鮮で何時もよりずっとその時間が楽しく思えました…
そして私達は学校がある時は勿論…休みの日にも態々駅まで行き毎日逢瀬を繰り返しました…
そして何時の間にか…
いえ…そぅなる事が決められていたかの様に…私と彼はお付き合いをする様になりました…
私の頭の中は常に彼の事だけで埋め尽され…
私の日々は彼に会うその時の為だけに存在していました…
私の全ては彼の為に…
耳は彼の声を聞く為に…
目は彼の瞳を見る為に…
口は彼の口へ口付ける為だけに…
でも…それは結局…私だけの話でした…
彼にとって私は都合の良い…いえ…手に入れた今では邪魔なだけの価値の無い女だったのでしょう
その時の私は…心も体も全てが彼だけを…
いえ…その恋だけを見つめていました…
周囲の声や制止にも一切耳を傾けず…寧ろ邪魔をする敵にすら思えました
家族も友達も…それまで私を支え助けてくれていた全ての人達よりも…
私は彼と言う…己の欲望を選んだのです…
そしてそんなある日…
私は彼に呼び出され…夜中にこっそり家を抜け…
彼の元へと走りました…
自分が疎まれているともしらず…もぅ彼にとって邪魔な女としか思われていないとも知らず…
馬鹿な私は全ての人を裏切り…彼の元へ何1つ迷う事なく走りました…
ふふふ…馬鹿ですわね…
本当…そんな夜遅い時間に呼び出され…
何の疑い1つも持たず…心配してくれている人達の事も何1つ考えずに…己の欲求の為だけに突っ走ってしまうのですから
案の定…其処に居たのは彼だけではありませんでした…
彼はしつこく付きまとう馬鹿な私に嫌気がさしたのでしょうね…
彼の友達と名乗る柄の悪い男達に私を売ったのです…厄介払いも兼ねて…
彼等に襲われ脅える私を見て…彼は冷めきった顔で笑ってました…
まるで顔にたかる蝿を漸く始末したと言わんばかりに…
「……そぅか……」
俺はただ彼女の告白を…
その彼女自身の懺悔を…
ただ…黙り聞いていた…
そのブツケ様の無い…
そして逃げ様の無い苦悩
その時から…その過去により自分を酷く憎み続ける事の辛さは…
俺自身…誰よりも強く…
嫌気がさす程に思い知っているのだから…
「…それで…か…」
『えぇ…でも…私は犯されませんでした…』
「……え……?」
『ふふ…いっその事…そのまま犯され…
心も体も何もかも全て壊されてしまった方が…
身勝手な私には幸運だったのかもしれません…』
そして彼女は…力無く自分を笑う…
「……………」
『私が漸く自分の愚かさと…そして絶望と後悔に気付く事が出来た時…
そんなどう仕様も無い私なんかを…
それでもまだ…此処に居る彼女達は想い心配してくれていて…
私が家を抜け出す時…
誰かが私の服に発信機を付けていたらしく…
私の危機を悟ってくれ…
連絡を受けた警察の方々が間一髪の所で助けに来てくれましたから…
本当…最低ですわね…』
……………
「……そっか……
まぁ……何?良かったんじゃねぇの…?」
『……え……?』
水杞はその予想だにしなかった駁斗の反応に、正に目を点にし…戸惑った
「いや…やられる、やられない…何て事の違いは
正直…俺には良く分かんねぇけど…
少なくともその時…
水杞は自分なりの全てで恋愛をして…
そして今…こうして皆…それぞれに色々抱えながらも、俺や他の子達と笑っていられてる…」
『……駁斗様……』
「どうしたって…どう考えたって…過去は過去…
変えられもしないし…
当然…変えて良いもんでもない……なら…
する事も…出来る事も1つだけだろ…?
過去よりも今…例えホンの少しでも…
自分が…自分を大切に思ってくれている人達が…
誇れる…誇って貰える自分になるって事だ…」
『そぅですね…本当に…
それしか無いのだと…思います…
ふふ……でも…やっぱり自信はありませんね…』
「あはは…♪まぁ…
そんなもんある奴は、ただの浅はかな勘違い野郎だけださ♪
でも…決してそれだけは…その事だけは諦めちゃいけない…
其処からだけは逃げちゃいけないんだ…
それを無くした瞬間…
人はただのタチの悪い害物になっちまう…」
『本当…そぅかも…
いえ…そぅなのでしょうね…きっと…』
………………
「さて!そんじゃ…
久し振りに2人で酒でも飲み交しますかぁ?
綾禰家のお嬢様?」
『ふふ…えぇ…喜んで…
精一杯お付き合い致しますわ、素敵な殿方様♪』
『「あははははっ」』
そして2人はそれまでの空気を緩慢させ…ただ無心に笑いあった…
『ふふふ…でも…
駁斗様も結構意地が悪いですわよね?本当…』
「えぇ…!?何でだよ?」
『ふふ…だって…私の為に…私が過去…
盲目的に…身勝手に他人を…大切な人達を傷付けていたんだ…と感じてたからこそ…
多少なり自分の身を犠牲にする危険を、犯す必要があるこの仕事…
そして彼女達を救う為の、この仕事にあえて私を巻き込む事で…
少しでも私の過去の重荷を拭い去ろうとなさったのでしょう…?』
…………!?
「え!?…いや…そんな事は……まぁ確かに…
ホンの少しは、そんな都合の良い…甘い考えも抱きもしたけどな…
流石にそぅ簡単な問題でも人間でも無いし…
……………(汗)
まぁ…今はこうして…
お互いに色々と抱えながらも…こんな風に笑って酒が飲めれば良いかなぁ〜………ってな?」
『うふふ…本当…色々と素直ではありませんのね?……駁斗様は…♪』
「…否…本当だって!
俺はそこまで頭良くもなければ…楽観的でもないさ……ただ…まぁ…
あわよくば…こぅして少しは俺を信用して…
何か話してくれれば儲け物〜…って感じ?」
『うふふ♪ま…それで納得しておきますわ♪
あんまり恩人を責めると後が怖いですから♪』
「あはは♪酷いなぁ〜…
何かそれじゃ、俺すげぇ悪者みたいじゃない?」
駁斗はうって変わった彼女の明るさに…若干の嬉しさと…その鋭い洞察力に苦笑いを浮かべ、キッチンへと逃げていく…
そして水杞は…逃げる様にお酒を取りに行った…その彼の優しい後ろ姿を眺めながら…
敢えて彼に聞こえない様…声を押し殺し…
誰にとも無く呟いた…
ありがとう…駁斗…
少し…ホンの少しだけ…
私は自分を許しても……
良いのかな…?
…ねぇ…駁斗…
そして彼女はホンの少し安らかに微笑み…
何度と無く心を痛め…
何度と無く声にならぬ謝罪を浮かべた…
自分の愚かさで…自分の身勝手さで傷付けた人へと…言い知れぬ想いを抱くのであった…
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