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  HAREM☆HOUSE 作者:品薄
漸く物語は再び進みます
テーマは【依存】?
☆21☆ 休日
この家に来て1ヶ月程たった…ある晴れた月曜日

本日は待ちに待った給料日である…
実際は綾禰家にいれば家賃も光熱費も食費もかからないので、暮らすには何も困らない…

…実に…素晴らしい…

このままでは甘やかされ過ぎて益々ダメ人間になってしまいそぅだ…
まぁしかし…もともと貧乏だった俺には金銭の持ち合わせが殆んど無い…

故に自分好みの珈琲や趣味などに使うお金…
衣類、小物など娯楽に使うお金は無かったのだ…
まぁ元々、生活費最優先なのでそれほど趣味趣向にお金をかけるなど当然しなかったのだが…

しかぁし…!!
これから…否!今日からは違う!!
俺は今日!この時を持ってセレブリティの仲間入りだぁ〜♪

そして本日は都合の良い事に俺の貴重な休日!

そして、以前の様に邪魔をされない為に俺は、十分に調査対策を練り…
こぅして無事、脱出に成功したのだ…

因みに警備部は熟睡orお仕事中…
流那は今日は裏家業中との事だ…まぁ危険な仕事では無いらしい…
っていうか、麗羽さんは危険な仕事等は
例え必要でもやらせない様なので、流那は不満な様だが安心だ…

と、言う事で本日こそ!俺の初のfreedomなのだ

「〜〜♪〜〜♪」

俺は似合いもしない鼻唄なんぞを唄い、最寄り駅周辺のビル群に建つ銀行へとやってきた…

ウィーン…
「うっし…ぴっぽっぱっぽっと………ぁ……」

 ……………

俺はATMの前でフリーズしている…
分かっていた…分かっていたが…凄すぎる…

俺の人生初の余りに多すぎる数字の羅列…

「や…やばい…気を失いそうだ……」

俺はつい…必要以上の数字を入力する…

ウィーン…
《現金のお取り忘れにお気を付け下さい…ありがとうございました…》


 ……………

俺は外に出て青く清み渡った空を見つめる…

「あぁ…空が…高い…」

意味はない…無くて良い
ただ…ホンの少し…
虚しさと嬉しさを噛み締めていたいだけなのだ…

俺が格差社会の無情に心を痛め黄昏ていると
背後から最近は聞き慣れた可愛らしい声が俺の名を呼んだ…

『あゃ〜駁斗様デスね』

俺はそのいつも通りのお団子髪で、いつもと違い白いブラウスにスカート姿の女の子に声を返す

「あ〜…鈴凛だな?」

『うふふ♪はいデスね♪
漸く間違えなくなってきたデスね♪』

「ははは…♪だって…
お前達が話し方をチェンジしたりして一々混乱させるからだろ?」

『あゃ〜でも区別するにはこの目の下の黶さえ見れば簡単デスよ?』

「それだってお前達姉妹なら欄婪に黶書いて出て来そうだしな…」

『あゃ〜その方法があったデスね…』

「オイオイ…」

『あはは♪冗談デスね♪でもワタシ達の事ちゃんと駁斗様にも解ってもらいたかったデスね…』

「ふふ…そっか…
でも、もう平気だぞ?二人とも似ている様で性格も癖も少し違うからな」

『あゃ〜?そぅデスか?初めて言われたデスね』

「あぁ…今の格好…」

『あゃ〜?』

鈴凛は顎に人指し指を当て首を傾け考える
自分の仕草を見つめる…

『あゃ〜?これがどぅしたのデスか?』

「ふふ♪その格好…それも欄婪は少し違う…
欄婪は掌を開いて顎に当てるんだ…
それに欄婪のが声のトーンが少し高い…」

『あゃ〜参ったデスね』

「あはは♪なんせこの1ヶ月…散々苦慮してきたからな?」

『うふふ〜♪でも嬉しいデスね〜♪』

すると鈴凛にしては珍しく、俺の腕に手を絡ませてきた…

「お…おい!?」

鈴凛達はレズと言う事もあるのか、俺に対する態度はあの家の中にしてはかなりまともだ…
あそこに生息する動物達は、極端に拒絶するか…もしくは極端になつくかしか無いからな…

故に普通に接してくれる劉姉妹といる時だけは、まともに過ごせる唯一の時間であった…のに…

はぁ〜〜……

「これ…お団子外人(姉)…離しなさい…」

『やゃ?駁斗様照れてるデスか?』

「いえ…困ってます」

『あゃ〜♪それなら問題無い無いデスね♪』

(ダメだ……俺には外人の思考を理解できん…)

駁斗は恐らく外国の方々全てを敵に回し…
何かと問題山積みの駅前留学を真剣に考えるのであった……

『駁斗様?今日お休みデスか?』

「ん?あぁ…それで給料日だしって事で銀行に来たんだ…鈴凛は?お前も今日休みか?」

『はいデスね〜♪
今日、鈴凛…明日、欄婪お休みデスね♪』

「そっか…じゃぁ…」

(どぅしよう…やっぱ飯でも誘うか…?
レズだし…妹好きだし…問題無い…よな…?
でも…俺の不幸人生…やはり余計な事はするべきではないかな……)


「あ…あのさ…鈴凛…」
『じゃあ早く鈴凛とご飯行くデスね♪』

 ……へ……?

…ズルズルズル……

そしてまた…ヘタレ丸出しに女性に引っ張られるヤりちん男……

「あの?鈴凛さん?何時の間にそんな結論が…」

『だって駁斗様困ってる言ったデスね?』


チッ…チッ…チッ…チッ
(考え中…考え中…)


「……はい……?」

『だからデスね…困った時は、食べるデスね♪』


チッ…チッ…チッ…チッ
(考え中…考え中…)


「……はい……?」

『あゃ〜♪ワタシあれ食べたいデスね!』

(あ……シカト……)

そして鈴凛はオレンジの看板が光る、吉NO屋へと入って行く…

「し…しかも牛丼…」

 
『『いらっしゃせー』』

中に入った途端…聞き慣れたムサイ挨拶が店内と脳に木霊する…

(あぁ…落ち着く…
結局俺は、金を手にしても使う能力に大きく欠けているのかな…)

俺は自分の価値観がまだ此処に止まっている事に、少し安堵する…

しかし…鈴凛も何故かとても嬉しそうだな…

「なぁ?鈴凛もこぅいう店によく来るのか?」

『や?はいデスね♪
ワタシ美味しいものは何でも大好きデスね♪』

「そっか…確かにうまいよな…?ここ…」

『はぁい♪ワタシも欄婪も寿司より焼き肉より牛丼1番デスね♪』

「そう…俺は食べ慣れてない分、そっちに行っちゃいそうだけど…」

『だめデスね。焼き肉もお寿司も奥深いデス…
でも料理するのつまらないデスね…』

「まぁ…確かに…
ネタの切方…温度管理…シャリの握り方…
料理というより職人芸?に近いしな…」

『はいデスね、やっぱり料理は個性的にド派手に行きたいデスね♪』

(なんか…この意見だけ聞いてると、到底…料理上手には思えんな…)

『はい特大盛2つお待たせしゃしたぁー!』

そして俺達2人の前に、並に比べ肉もご飯も倍はある特大盛なる物体が姿を表した…

「ってか…鈴凛てそんなに食べたっけ?
何時もは普通だった気がするけど…」

『はいデスね〜♪
ただ何時もは料理中に味見してるデスね♪』

「成程ね…ふふ…」

『なんデスか?笑って』

「否…そぅやって嬉しそうに食べてる女の人も可愛いなって…ね?」

『……!!!!///////
な…なな…何…言ってる…でゲスか!?』

(げ…ゲス…?)

『お…おお…女の人からかうと難破するデスね』

「な…難破って…軟派でしょうが…」

『と…兎に角!からかう!いけないデスね!』

「別にからかった訳じゃ
まぁ…すまなかったよ」

『はいデスね…//////』

そして鈴凛はあからさまに俺から顔を背けると凄い勢いで牛丼をかき込んで行った…

(うーん……まずった…怒らせちゃったな…)


駁斗は彼女の照れた顔の赤さを、怒りの上と勘違いをし気を重くした…
百戦錬磨のヤりちんの癖にこぅいう純な反応には以外と鈍い役立たずな男であった…

うるさいよ…

そして俺達は牛丼を看破し店の外へと出た…
そこは、そろそろ春も中場へと入り…夏の準備に世話し無く進む暖かな空だった…

『ん〜♪暖かいデスね』

「あぁ…こぅいう日はさ
何かお弁当でも持って、あのだだっ広い庭先で食べたくなるね…」

『あゃ〜♪それ良いデスね♪今度絶対やるデス』

「ふふふ♪でも…飯食った直後にまた飯の話しってのも何だかなぁ〜?」

『やゃ?そんな事無いデスね!鈴凛も欄婪も何時だって美味しい料理に夢中デスね♪』

「そっか…ふふ…確かに何かそんな感じする」

『あゃ!?駁斗様…今…
鈴凛達の事、馬鹿にしたデスね!?』

「いや!してないって」

『ん〜…本当デスね?』

「本当♪本当♪」

『そうデスか…』

「ウン♪嘘も突き通せば本当になるらしいよ?」

 …………ん?

『やゃ!?駁斗様やっぱり馬鹿にしてたデスね!?』

ポカポカポカッ!

鈴凛はムキになって駁斗の胸を叩く……が…その力は弱く…駁斗はなんともなく笑っている…

「あはははは♪
あぁちょっと待った!え〜と…こう言う時は鈴凛達どうするんだっけ?」

『あゃ???』

突然の質問…突然の制止に《?》な鈴凛…


「あぁ!!そっか!!
…解りませ〜ん♪だ♪」

『やゃ!!やっぱり馬鹿にしてるデスねぇ!!』

「あはははは♪」

そして俺達はそんなたわいの無い馬鹿話をしながら、力の弱い鈴凛の折檻をその身に受けつつ、何時の間にか一緒に街を見歩いていた……

 

『駁斗様…珈琲豆そんなに買ったデスか?』

俺の両手にはかなりの量の多種多様な珈琲豆を持っている…

「あぁ♪まぁ…俺の場合は別に高い物でなくて良いから、量程は大した金額じゃないけどね…
取り敢えず色んな種類を飲もうと思ってな♪」

『駁斗様…本当に珈琲好きデスね♪』

「あぁ♪俺には何が無くてもカフェインの無い生活は考えられない!」

『あはは♪駁斗様カフェイン中毒デスね
ん?駁斗様ピアス1つ無いデスね…?』

「え?あ…本当だ…」

俺は左耳に2つピアスをあけている…
あけた理由は…まぁロクな理由では無いが、あまり目立たない様に小さめのシルバーのピアスをつけていたのだが、その1つが無くなっていた…

「あぁ…マジかよ…キャッチ外れて落としちゃったんだな…」

『あゃ〜…うん♪
駁斗様ちょっと此処で待ってるデスね♪』

そぅ言い残すと鈴凛は近くのデパートへと返事も聞かずに走って行った


「はぁ〜…良い天気だ…って…所で鈴凛何しに行ったんだ…?」

『はぁ〜ぃ♪お待たせデスね〜♪はぃはぃ♪
駁斗様頭下げるデスね』

「へ…?」

俺は少ししゃがむ様に頭の位置を低くされる…

『動いちゃ駄目デスね』

 ……〜♪〜♪

鈴凛は鼻唄混じりで俺の耳にピアスを付ける…

「え?これって…」

『あはぁ♪これ鈴凛とお揃いデスね♪』

鈴凛は嬉しそうに買ってきたピアスを1つずつ俺と自分に付ける…

「……………」
(う〜ん…これって不味くないのかな…?荒んだ俺がおかしいのか?)

俺が戸惑いを覚え…
思考を飛ばしてる事にも気に止めず
鈴凛は嬉しそうにデパートのショーケースのガラスで、自分に付けたピアスを見ている…

(まぁ…いいか…何処にでもある目立たない地味なピアスだし…)

俺は彼女の嬉しそうな笑顔を見つめながら、
そんな彼女を止められる筈も無い気の小さい自分に、希望100%に問題無しと結論を出した…

この気の小ささが、再び自分の平穏を脅かす事になるとも知らずに…



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