警告
この作品は<R-18>です。
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◆52話
一瞬、記憶を失っていたのか、目を覚ますと体は違う意味で気だるく、甘いうずきの余韻が残っていた。
バラバラだった思考が段々と集まってきて、何が起きたのか理解出来た頃には、斎藤さんがすべてを処理してくれた後だった。
私は毟り取る様に目隠しの手ぬぐいを外す。
「さ、斎藤さん、ごめんなさい!」
1番最初には謝る言葉しか出てこなかった。
もう、何が何だかわからなくて、ただ泣きたい気持ちだ。
斎藤さんが私に何をしてくれたのか、それぐらいはわかる。
いわゆる、フェラチオ……。
男の斎藤さんが、男の体の私のアレを口でしてくれたのだ。
「隣で辛そうに泣かれるよりマシだ。気にするな」
「でも……」
「楽になったか?」
優しい瞳が月明かりで光っているのがわかった。
その瞳に胸がつまる。
「斎藤さん……」
「……松坂」
ゆっくりと斎藤さんの顔が近づいてきて、私の唇に斎藤さんの唇が一瞬だけ重なった……。
優しく触れただけのキス。
私にとってのファーストキスだった。
斎藤さんにキスされたが、山南さんにキスされそうになった時に感じた恐怖はない。
「お前は元気な方がいい」
頬に斎藤さんの甲がすべり、涙が拭われる。
こうして涙を拭われたのは2度目だ。
申し訳なさと、感謝の気持ちが一度に心を満たす。
「また辛かったら俺がしてやる。だから笑っていろ」
それだけ言うと、斎藤さんは自分の部屋に戻って行った。
パタンと襖が閉まるまで、私は斎藤さんの背中を見つめていた……・。
あの夜のことがあってから、私はまた高熱を出して寝込んだ。
何度か気づいて目を覚ます度、違う顔を見たような気がする。
良く見たのは、土方さんと斎藤さん、原田さんだった。
目をさましても、すぐに眠りが訪れる。
眠りに落ちる寸前に、激しい体の痛みに顔をしかめたが、体の痛みより眠気の方が強かったのだ……。