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この作品は<R-18>です。
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十九 鉄砲
落馬した庄左右衛門にとどめを刺そうと緊那羅は近づいた。
背中から落ちた庄左右衛門は、腹の傷を押さえて慌てて槍を握った。
「武田のくたばりぞこないめが!地獄へ行け!」
その時、境内の中頃に歩いて近づいてきた善吉が緊那羅の目に入った。善吉が右手の竹を緊那羅の方へ突きだした!飛鳥の声とも思える気合いが鼓膜を震わせた!
「喝!」
「うぐっ!」
善吉が目の前に来た様な気がした。
八艘に刀を上げた身体が一瞬動かなくなった!
「庄左右衛門様!」
振り向くと八艘に構えた静音が駆け込んでくる!
「うぬ!」
斬られても骨を断つ!緊那羅は静音の顔に向けて、肩を廻して太刀を水平に振った。だが、善吉の気合いで心が落ち着かず、振るその剣は達人のものでは無かった。
それが静音に当たる寸前、ふっと静音は消えた。下に沈み込んだのだ。後ろから庄左右衛門の槍と、前から静音の剣が、緊那羅の腹に刺さるのが同時であった!
五部浄が、自分が負けたことが信じられないのか、修理の顔を凝視しながらずり下がって行く。
だが次ぎにその顔は笑った様だ。
五部浄の左手が挙がる。幔幕の一部が翻った!
「あ!修理!」
静音が修理の前に走った。
五部浄の身体は修理の足下に崩れていた。
だーんだーんという音!
修理の前で、静音の右肩と左足から血が飛び散った!
「静音!」
「修理!早く種子島を!」
うぬっと言って修理は幔幕に駆け寄った!その影には種子島に次弾を込めている奴ばらが!
鬼の様な顔で修理は幔幕の中に駆け込んだ!
一人が種子島を両腕で一文字にして、修理の剣を避けようとする!修理の怒りの剣が真っ向から振り下ろされた!その大業物は銃の鋳鉄を両断し、その男を悲鳴も上げさせずに真っ二つにした!
幔幕が切り裂かれ血潮が飛び散った!
二人を倒すと静音に走った!
静音は足を庇って座り込み、剣を地に刺してようやく身体を起こしていた。修理が抱き起こすと夥しい血が肩と足の傷から出ている!
「誰か!戸板を!医者を呼んでくれ!」
静音が痛みを堪えながら言った。
「修理・・・今度は俺と勝負じゃ!」
そしてゆっくりと目を閉じた。
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