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終話
 静音は日が射す障子の明るさで目が醒めた。身体が重い。

 過去の修理とのまぐあいの後の様に、睾丸に幽かな痛みと蕾の腫れが感じられた。
(昨夜は・・・!)
 竜胆丸との情交が突然思い出され、はっと修理の方を見た。顔が熱く紅くなった。

 修理は反対の部屋の奥に向いていびきをかいて寝ていた。
 静音は自分の身体を慌てて調べた。

 身体はきれいに拭いてあり、寝間着の帷子を乱れなく着ていた。だが下帯は履いておらず、柔らかい木綿の布が腰と股に巻いてあった。
(昨夜のことは・・・現実?)

 横を見ると敷布団の下から書状が見えた。静音は修理を起こさないように、背中で隠すようにそろりとそれを読む。

 静音様、
 をとうとのやうに想いあげ候。
 また修理様は貴方様のことを真に恋していらっしゃります。
 私も小吉という今生の契りおうた人がおります。
 それぞれ辛くなることもあるやもしれず、
 そのときはお互い力づけあい、
 生きていきたく。
 貴方に嫌われたかも知れません。
 昨夜のご無礼お許しください。
 私は決して口外致しませぬ。
 をとうと様 参る
            りん

 静音は修理に躙り寄った。

 じっと修理の寝顔を見ていたが突如、修理の鼻を摘んだ。
「ふわ!・・・な、何をふる!しすね!」
 修理は痛みに叫んだ。
 静音が詰問する。
「昨夜はどこにいた!」
「・・・あふぇから寝付けなかったんで、近くの神社にいっふぇ、剣の工夫をしてたんじゃ!」
「夜通しか!」

 修理は半身起こして静音を怖れるように鼻を摘まれたまま見ていたが、意を決したように言った。
「・・・ふぉうじゃ・・・」
 静音はようやく手を離した。修理は鼻を両手で押さえて身を起こす。静音は修理の右手の包帯を見つけた。
「これは?」
「・・・二刀を振り回しててあやまって脇差しで切った!」
「見せろ!」

 修理はおずおずと包帯を解いて傷を見せた。
 心臓がどきどきしている。
 もし真相を静音に知られたら・・・どうなるか?今度こそ殺されるかも知れぬ。

 静音は傷を調べるように見ていた。そして、目を閉じると舌で傷をぺろと舐めた。
「し!静音!」
 丹念に猫のように傷を舐める。修理の空になっている筈の一物が下帯を押し上げる。
 静音が口を離して言った。

「修理・・・もし俺が淫乱であったらどうする」
「え?」
「嫌うか・・・?」
「け・・・決して嫌うものか!」
 静音がはじめて従順な顔つきになった。
「ほんとか?」
「ほんとじゃ!」

 静音は修理を見上げながらうれしそうな顔をした。そして胡座で座る修理の股間に顔を埋めていった。
 修理は、あれから丹念に身体を風呂場で洗って本当に良かったと思った。

 昨夜の放出が嘘のように修理の息子は静音の口内で膨張する。
 修理が静音に嘘を通せた最初の瞬間だった。

 二人の若い性と愛が障子から射す朝の光の中で昇華してゆく。


 最後まで読んで頂き有り難う御座いました。やってしまいました・・・3P・・・でもちょっと違うか・・・静音と竜胆丸の純粋さを大事にしたかったトーマスでした。修理はどうでもよい!この浮気者め!
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