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ボロ儲けした2人。だが街をよく見ると平和なのは表だけで裏では苦しむ人がいた。
第二十九話「正しいお金の使い方」
 大金を儲けたルティとグレイは、その金を孤児院や身体障害者が通常の仕事に戻れるように訓練する特殊施設に匿名で寄付することにした。
 世の中にはいろいろな事情でまともな仕事ができない人間がいる。中には五体満足で大した病気をしていないのに、指がまともに動かないばかりに役立たずやごくつぶし呼ばわりされている者もいる。
 そうした人間を訓練する施設が国の意向で建てられたが、訓練するための教官や教室といった教育に大切なものが圧倒的に足りていないのが現状である。
 もちろんルティも彼らが可哀想だから寄付したわけではない。もちろんそれが寄付する最大の理由だが、こうした大金を持っていることに対して一種の罪悪感を抱いたからである。さほど苦労していないのに、大金を儲けた。
 自分にはすでにグレイがおり、生活も不自由していない。ならば遊ぶために使っていいのだろうか…と悩んでグレイに相談した結果が、恵まれない人々に対する寄付だった。

 確かにこれはルティの精神衛生に極めて有効だった。火曜日はグレイと共にあちこちの孤児院の中でも特に劣悪な環境にあるものだけを選んで寄付するために時間がかかった。
 というのも、この手の施設が劣悪なのは大抵は経営者に原因があるからだ。あまりにもケチで施設の維持にかける金すらもろくに出そうとしない者。そういう者は大抵は国への報告を誤魔化して自分だけのものにしておく場合が多い。
 逆に経営者が人が良すぎる場合も問題だ。とにかく善人と悪人の区別がつかないのでコロリと騙されて、お金がなくなり経営がうまくいかなくなる、ということになる。善良すぎてはこの手の施設の運営はうまくいかないものなのだ。この世界で自分の担当する施設を運営するには神と悪魔の仮面を使いこなさなければいけない。

 こうして火曜日はあちこちの施設の調査に1日かかって、実際に寄付に回ったのは水曜日の午後からだった。とにかく金を寄付してもすぐに遊びに使われては意味がない。その為、有能な探偵を雇って、毎週、どこでどれだけ使われたのかを精細に調査するために10年単位で雇ったのだ。
 もちろん莫大な金がかかったが、彼らのおかげで施設の経営者は監視されていることを知ってからというもの、羊のように大人しくなった。
 中にはタチの悪い経営者もいたが、グレイが腕輪の力で強力な暗示をかけておいたので、孤児や障害者に八つ当たりすることはなかった。

 孤児院から子供達の明るい声が聞こえてきたのはルティにとって嬉しかった。同時に自分のギャンブルの才能を嫌わなくて済んだ。大して働かなくても儲けられるこの才能をルティは嫌悪していたが、恵まれない人々のために使おうという思いから自信へと変わっていった。
 それからというものの、グレイとルティは観光そっちのけであちこちのカジノを回っては大金を稼ぎ、それを孤児院や経営が苦しい病院などに寄付していった。
 とはいってもルティたちがしたのは寄付だけではなかった。多くの探偵や調査員を雇って、経営難の人にはアドバイスできる人材を見つけるための経験者を見つけたり、教会や障害者の手当てや世話を見るのにふさわしい人材を、彼ら調査員を使って探させて、就職にこぎつけるように誘導するように命じた。

 こうして首都に潜む闇は2人が奔走したおかげで、大分駆逐されてきたとわかったのが土曜日の朝だった。首都や近隣の都市のカジノで彼らが稼いだ3億7千万もの金額は調査員や探偵、そして各施設へと使われた。

 ルティ達には一銭も残らなかったが、気分は良かった。彼らがしたのは一時的な平和ではない。確かに孤児や障害者のみに寄付したら、根本的な問題は解決されず、結局寄付した人間の自己満足で終わっていただろう。
 しかしグレイとルティは探偵や調査員達に高い金を払って、経営者が金を独り占めしないように監視したり、人材の発掘や教育に力を注ぐようにした。
 もうこの街で自分達にできることはない。彼ら2人はとっかかりを作っただけに過ぎない。後はこの街に住む人々次第である。

 この街に来て早くも1週間が経った。今では街のあちこちから陽気な声が陽光が降り注ぐ中で聞こえてくる。以前は聞こえてこなかった声だ。
 ルティはグレイと共に田舎の屋敷へ帰ることにした。調査員や探偵達には10年分の報酬を前払いしていたから、ここ数年の間は彼らへの報酬について悩まなくてもいい。

 もともと彼ら2人はマジックアイテムで飛んできたのだから、帰りの旅費などは心配いらない。それにあちこちのカジノで荒稼ぎしたせいか、グレイとルティは各カジノのブラックリストに載っているそうだ。おかげでよほどの地方にでも行かないかぎりは、入店を拒否されるようになってしまった。
 何でも彼ら2人は裏で「カジノマッシャーズ」と呼ばれているそうだ。カジノを潰す者達という意味だが、これを知ったルティは憤慨した。確かに経営を逼迫させる所まで稼いだのは事実だが、直接潰したことは1度もない。そこまで追い詰めてはいないのに、この大げさな仇名は許せなかった。

「つまりだな、こうして噂に尾ひれつけておけば自分達を閉店寸前まで追い込んだ奴らがちょっとは満足するってことだ。金をとられた腹いせみたいなもんだな、こりゃ」

 と、グレイはドライに言った。こういう中傷は子供のころから受けているので、慣れているのだ。
 ルティはふくれっ面をしていたが、グレイに頭を撫でられて機嫌を少し直した。ホテルの前に四輪馬車が止まる。てっきり他の客が乗るのかと思ったら、グレイはさっさと馬車に乗ってしまった。手招きするグレイにルティは立ち尽くしたまま動かない。

「これ、どうしたの?」
「どうって…金出して買ったんだよ。あ、もちろん俺がトレジャーハンティングで稼いだ金だからな。お前の儲けからちょろまかしたわけじゃないぜ?」
「そうなの? でも、すごく高そうだけど…」
「いいから乗れって、ほれ」

 グレイに腕を掴まれて強引に馬車に乗せられてしまうルティ。かなり大きな馬車で高価なものだというのは、内装の豪華さを見ればわかる。椅子もソファーになっており、柔らかくて長時間乗っていてもお尻が痛くなりにくい造りになている。更に汚れに強いシーツのような白いカバーがかけられている。
 馬は全部ゴーレム。しかも最新型だ。地名さえ言えばそこまで安全運転で客を運んでくれるという優れものだ。一見男性に見える御者もゴーレムで、細かい注文を判断して急いでいる場合はスピードを出したり、崖道を通るときはゆっくりと自発的に判断して馬達の動きを調整してくれる。

 こうして首都を出発してから30分ほどルティは窓の外を眺めていたが、やがて同じような風景が続いていることに気づいて飽きてしまった。

「あーあ。飽きちゃった。ね、父さん。飛んでいけばすぐに帰れるのにどうしてこんな馬車を買っちゃったの?」

 今まで腕を組んで目をつぶっていたグレイは、ゆっくりと目を開いてから窓を覆うカーテンを引いた。そして正面の椅子に座るルティを抱きしめてから、耳元で甘く囁いた。

「どうしてかって? そりゃお前と馬車の中でじっくりと愛を交わしたいからさ」
「だ、駄目だって。ほら、ゴーレムさんに聞かれちゃうし!」
「それなら安心しろ。今は空を飛んでいないから、音声遮断の結界が張れる。空を飛んでいる場合はどうも干渉し合うせいか、うまく起動しなくてな。だが馬車の中なら大丈夫だ。ほら、この通り」

 と、グレイはカーテンの上から窓を勢い良く叩いた。にも関わらず音が全く聞こえない。
 目を丸くしているルティにキスをしてから、グレイは巧みに最愛の子供の服をすばやく脱がしていく。彼の興奮が伝染うつったのか、ズボンの前が勢い良く膨らみ始めた。

「最近は忙しくて夜にしかセックスできなかったからな。おかげで俺のムスコは欲求不満なんだ。それじゃ一緒に楽しもうぜ」

 ルティが全裸になると彼も素早く服を脱いでいく。彼はルティにソファーの上に座るように命じてから、彼が座っている背後に手を伸ばして、そこに隠されているボタンを押した。すると2つのソファーの下から頑丈なプレートのようなものが出てきた。それは向き合う2つのソファーをつなぐ橋のように伸びていく。完全に2つのソファーがプレートで繋がると、グレイはソファーの上に立って巨根を握って笑った。そのありさまはどこか野獣のように見えた。

 ルティはため息をつくと巨根を手にとってしゃぶりはじめた。舌先でチロチロと肉棒の先端を舐めてグレイをじらしていく。
 ソファーに座ったグレイは、己の剛直を舐めるルティをうっとりと眺めている。最近フェラチオをしていなかったが、それでもルティの腕は衰えていないようだった。
 グレイのムスコがしゃぶられ始めてから1分も経たないうちに、カウパー氏腺液が先端から溢れ出してくる。ルティは透明な雫を丁寧に舐め取っていく。

 グレイは恍惚とした顔でルティの頭を優しく撫でてやる。それが嬉しかったのか、ルティは頭部を動かして、グレイの巨根を舌と喉で絶頂へと導いていく。
 父の睾丸が上がって、縮まっていくのがルティには見えた。そろそろ射精に近づいている、と思ったルティはいつ口の中にグレイの精液が流れ込んでもいいように、今まで深くくわえ込んでいた肉棒を浅く加えては抜く、という動作に切り替えた。

「くっ――!!」

 グレイがルティの頭を押さえて、目をつぶる。その瞬間、勢い良く白濁液がルティの口内に流れ込んできた。白き奔流は亀頭部から放たれ、ルティはその大量のホットミルクを吐かないように最新の注意をしながら飲み続けていた。

 やがてグレイの射精が終わり、ルティは亀頭部から残りのザーメンを出して舐めていく。それが終わると、グレイはルティにあぐらを組ませるように指示した。素直に従うルティ。
 するとグレイはあぐらをかいたルティを前に突き倒して後ろから挿入していく。ソファーに膝をついた姿勢でグレイはあぐらを組んだままの状態のルティに背後から肉棒を出し入れする姿勢になった。座禅転がしという体位だ。

 しっかりとルティの尻の側面を両手で掴むグレイは、フェラチオの間にルティの下の口がぬれていることがわかっていたつまりフェラチオをすると前戯をしたかのように、ルティのヴァギナが濡れるのである。

 それを知っているからグレイはいきなり挿入した。パンパンとグレイの腰とルティの尻がぶつかる音が聞こえる。同時にチュプ、グチュ、ズブ、といった音も聞こえてくる。
 
「はぁ…はぁ…いいぜ、ルティ。やっぱりお前の中は最高だ! 暖かくて俺のムスコの先をキュッと締め付けるのはいい気持ちだぜ。やはり馬車を買って正解だったよ。お前とこんなプレイができるなんてな」

 すぐに射精しないためにグレイはふんばって、片目をつぶって腰を振っている。ルティの膣内を肉棒で掻き回して出し入れするのは、ドリルを連想させる。
 ルティはソファーの手もたれにつかまって、必死に背後からの動きによってソファーから落ちないようにしている。
 グレイはルティの必死な顔を見てますます可愛いと思ってしまった。さらにスピードを上げて、肉棒をもっと深く挿入するようにしていく。
 愛液にまみれた肉棒がルティのヴァギナに挿入され、また抽出されていく。当然ながら2人の体の接合部から体液がポタポタと落ちていく。それは白いカバーに垂れていくが、もはや2人はそんな細かいことを気にしている余裕はなかった。
 
 グレイは腰を更に早く動かしていく。ルティも手もたれに捕まって、小さな悲鳴を上げ続けている。そしてグレイが顔をしかめたまま目を閉じた状態で腰を突き出した姿勢のまま止まった。低く唸り声を上げて体を細かく震わせている。
 それはルティも同じだった。甲高い声を上げて背後からの精液の洪水を子宮で受け止めている。体温で暖められたスペルマはルティの胎内を満たしていった。


 こうして2人は途中の街に寄ったりしながら、3日ほどかかって屋敷へと戻ることができたが、たった10日間なのに、ルティは何年もこの屋敷を留守にしていたように思えてならなかった。
 馬車から降りるなり、屋敷内にある自分の部屋へダッシュして駆け込むルティを、グレイは半分呆れた感じで見ていた。
 そしてグレイは今晩からどういった手でルティとセックスしようかと考えながら、屋敷の中へと入っていく。その股間は早くも膨張し始めていた。
ルティは優しいので、儲けを全部寄付してしまうと思います。でもあっちこっちのカジノから出入り禁止されているから、変装でもしない限り今後数年間はギャンブルでは儲けられないでしょう。


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