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話を進めていくうちに主人公マサカゲの存在が薄れていくと思っているのは私だけでしょうか?(汗)

見切り発車で連載したことを深く反省する作者の愚痴です(泣)
08:ヘビーな夫婦漫才
涼子は俺と椿を見比べながら良家の奥方という立場を忘れているかのようにケタケタと笑い続けていた。

「笑い事じゃねぇだろっ!いつの間に京があの馬鹿まさがげの許婚になったんだ?そんなこと例えお天道様が許してもこの俺が許さねぇっ!!!」

一頻り笑った涼子は笑い涙をハンカチで拭い、『あんた馬鹿ぁ?』といった感じで俺に凍てつくような一瞥いちべつをくれると、ニッコリと微笑みながら椿に近づき挨拶を交わしていた。

「椿さんお久し振りっ!お元気そうでなによりだわ。ロンドンからは今日戻られたみたいですね。」

「はいっ!お久し振りです。涼子さんも京ちゃんもお元気そうでなによりですわ。」

俺の質問を完全にシカトして椿と微笑み合っている涼子に対し、しつこく問いただそうとする俺の思考を読んでいたかのように涼子はゆっくりと振り返り、先程と同じ目をしながら俺に向け冷たく言い放った。

「あんた馬鹿ぁ?」(惣流・アスカ・ラングレー風)

言っちゃいましたね涼子さんっ!旦那様に向かって馬鹿とはなんですか馬鹿とは?

涼子さん、椿や家族(弟子達)の前で氷室家当主である俺に対してなんて恐ろしいぼうげんを吐かれるのですか?

あっ!タケルの野郎っ!椿の後ろでアズサの口を左手で塞ぎ、自分の口も右手で押さえながら俺に背中を向けて肩を小刻みに震わせて笑っていやがる……

狼狽する俺を見て涼子がため息をひとつつき、いかにも面倒臭いって顔をしながら俺に説明し始めた。

「ハァ〜、あんたねぇ……その親バカ振りもいい加減にしておかないとそのうち京にウザがられるわよっ!だいたい氷室家の娘の婚約を当主あんた抜きで決められる訳ないじゃないのよっ!」

「あれは京の初恋おもいこみなんだから親としては静かに見守るしかないのっ!もしあんたが京の件で政影さんをイジメたりした日には京に一生口を聞いて貰えないと覚悟しておきなさいっ!(怒)」

捲くし立てながら話す涼子の言葉の意味をようやく理解した俺は独り呟いた。

「良かったぜ……(汗)」

「良かったわ……(汗)」

俺の呟きに同調シンクロする声の先を見ると胸に手を当て何故か安堵する椿の姿があった。

「さぁっ!ご挨拶も終わったことですし、ご主人様と椿さんに長旅の疲れをゆっくりと癒していただきましょう!武と梓はお二人のお風呂の支度をしてちょうだい。それ以外の者は私と一緒に夕食の準備をいたしましょう!(笑)」

「ハイッ!奥様っ!」

涼子がテキパキと指示を出し、声を揃えて小気味良い返事をする子供達を見つめながら俺は大切な家族のもとに無事に生きて帰ってこれたことを神に感謝した。

「そうだっ!椿、せっかくなんだから久し振りに一緒に風呂に入んねぇか?」

俺はかつて政影や椿に楓、それから多くの一族の子供達と一緒に仲良く我が家の風呂に入った記憶を思い出して聞いた。

「えぇぇっ!?(恥)」

何故か顔を赤面しながら俯く椿に俺がもう一度聞こうとした瞬間、先程の京とは対照的にドス黒い殺気を纏わせた涼子が京の数倍の速さで俺の懐に滑り込むように入り込むと同時に、ノーモーションで的確に俺の急所アゴを狙い、気合を発しながら渾身の力を込めて掌底を突き上げた。

「ガァハッッッ……」

「おじ様ぁぁぁっ……!?」

涼子からの意味不明で理不尽な攻撃を受け、よろけながら尻餅をついた俺に椿が叫びながら近づこうとしていたが両腕を組みながら仁王立ちで俺を見下ろしている涼子の裂帛の気迫に押され2、3歩後ずさっていた。

「あんたねぇっ!昔からの付き合いってのを理由にして椿さんのナイスバディをタダで見ようって魂胆なんでしょっ!このスケベ親父がぁぁぁっ!!!(激怒)」

「んなことあるかいっ!(汗)それよか『タダ』ってなんだよ『タダ』って?(汗)」

「うるさいわねっ!私に口答えするなっ!今度またそんな邪な考えをおこしたら次はこの程度じゃ済まされないんだからねっ!!!(激怒)」

女とはいえ氷室家うちの師範代を務め、スピードだけなら俺の上を行く愛妻の過激な愛情表現?を受けた俺は頭を左右に振りながらいまだにアングリと口を開けて呆けたままの椿を促して風呂場へと向かった。

「覗いたら次は殺すわよ……(冷笑)」

「だから覗かないって……(号泣)」


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