ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
警告   この作品は<R-18>です。 18歳未満の方は移動してください。
大変申し訳ございませんが、エロはもう暫くお待ちください(泣)
06:車中にて
私はおじ様を迎えに来ていた車に同乗させていただき、我が家まで送っていただくことにした。

「まさかこんなとこでロンドンにいるはずの、椿に会えるなんて夢にも思わなかったぞ。どうせお前のこったから皆を驚かせるために、誰にも言わずに帰ってきたんだろ?」

「ご名答!ウフフッ。私もおじ様にこんなところでお会いできるなんて、夢にも思いませんでしたわ。今回のお仕事はどちらまで行かれてましたの?」

「あぁ、南米コロンビアに一月ほどな……」

この豪快で明るい性格のおじ様でも、ただ行き先を聞いただけとはいえ、仕事絡みの話になると語気が弱くなってしまうのね。

気まずい雰囲気を払拭するかのように、私はおじ様の唯一の弱点である愛娘の話題をあげてみた。

キョウちゃんは元気にしてるかしら?私が日本を発つ時はまだヨチヨチ歩きだったけど、だいぶ大きくなったでしょう?」

先ほどまでの重苦しい雰囲気がなんだったかのように、陽に焼けた精悍な顔をだらしなく崩しながら、おじ様は嬉しそうに愛娘のことを話している。

「メッチャ元気だぞっ!生まれたばかりの時は、あまりにも俺に似過ぎてて不憫に思っていたもんだが、最近では涼子リョウコにそっくりなんだぜっ!あと15年もすりゃ確実にお前達ぐらいか、それ以上の美人になるだろうよっ!ガッハッハッハッハッ」

「あらあら、噂通りの親バカさんですこと。それに涼子さんにそっくりで将来は確実に美人になるだなんて、相変わらずお熱いことですね。まぁ京ちゃんの引き合いとはいえ、男性の方に美人と言われて悪い気はいたしませんわ。」

「親バカ上等ッ!お前が言うほど熱くはないぞ。涼子のやつは最近、俺よりあの政影バカの世話を焼くほうが楽しいって言ってたしなぁ……それよりも綾波の誠治さんと純子さんは、お前たちの弟か妹を作る勢いらしいって話じゃないか!まったく羨ましい話だぜ。」

まったくいい歳をしてあの夫婦バカップルったら、娘としてはずかしいわ。

相変わらずまぁ君のモテっ振りは変わらないのねぇ……

「あぁっ!」

おじ様は何かを思い出したかのように短く叫んで話し始めた。

「前回の定例会で誠治さんと会った時、一週間ほど純子さんと二人で箱根に行くと言ってたけど、そろそろじゃなかったかな?3年振りの帰国なのに家に誰もいないなんてなぁ。とりあえず家に電話して確認したらどうだ?」

おじ様はそう言うと自動車電話を私に手渡した。

侍女によるとおじ様の記憶通りに夫婦で箱根に出かけたらしく、楓もここ2年ほどはたまに顔を出す程度で、家にはまったく寄り付かなくなったとのことだった。

「やはりいなかったみたいだな。そんなら俺ん家に来ればいいじゃないのか?お前が来れば涼子も喜ぶだろうし、俺もお前に聞きたい話しもあるしな。」

「久し振りの家族団欒をお邪魔をしては申し訳ありませんわ。」

「なに遠慮してんだ?お前だってうちの家族じゃねぇかっ!」

「そうよね、家族ですもの。それでは遠慮なく、お言葉に甘えさせていただきますねっ!」

おじ様の昔と全く変わらない、まるで包み込んでくれるような大きな優しさに感謝する私を乗せ、車は通いなれた屋敷へと向かっていた。


+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。