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19:決着!
『ガキィーーンッ……』

村雨とドス、金属どうしが激しくぶつかり合うと薄暗い工場内にはまるで夏の夜の花火を彷彿させるかのような火花を撒き散らしながら甲高い金属音を響き渡らせている。

大上段から振り下ろした俺の渾身の一撃をヤクザ者はドスを右腕で頭上に掲げると鬼のような形相で必死に村雨を受け止めていた。

「ヘェ〜、アンタなかなかやるじゃないか……」

「ハァ、ハァ、ハァー……アンタもな……」

バックステップで再びヤクザ者との間合いをとった俺は、このような場所で俺の『覇気』にまともに晒されながらも俺が放った渾身の一撃を受け止めるヤツが現れるなんて思いもよらなかったため不覚にも思わず感嘆の声を洩らしていた。

ヤクザ者は俺の声に反応し、息を荒げ額から大粒の脂汗を流しながら鋭い視線を向け答えていたが覇気によって受けた精神的ダメージが大きく、まさに精神崩壊寸前の様子であった。

「なぁアンタ、別に俺は弱者をいたぶる趣味なんてないし、このあたりでアンタ等の言うケジメってやつをつけさせてもらおうかと思っているんだが……アンタの大事な人に言い残したいことがあれば伝えるが?」

俺の言葉を聞いたヤクザ者は観念したのか手に持っていたドスを床に放り投げて俺に歩み寄ると、胡座をかいてその場に座り込み俺の背後にて雅の防御壁に守られている静たち3人に向かって深々と頭を下げている。

「ハァ、ハァー、お嬢ちゃんたちにはすまないことをした。どんな理由があろうとも俺は極道、いや人として間違っていた……ガハッ、この落とし前、俺の命で勘弁しちゃもらえないかな?……グァァーッ!」

「ハッ、ハッ……旦那ぁ、今回の件はあっしの一存でしたことです……ウグッ!慎也やその他の若い者には罪はありません……ですから、あっしの命ひとつで勘弁しちゃもらえないでしょうかっ?グッハッ……」

ヤクザ者が息絶え絶えに裕子たちにおこなった己の所業を詫びると、俺に自分の命を差し出す代わりに慎也をはじめ他の者の助命を嘆願していたが俺は無表情で冷たく言い放つ……

「お前の命ごときでこの罪を償えるとでも思っているのか?皆殺しにしてやるから子分と一緒に安心して地獄に行きな……」

「兄貴ぃぃーーっ!」

「ダメェーーッ!」

「……まぁ君っ!……」

「政影様ぁぁぁーーっ!」

俺は身に纏った『覇気』を全開にすると村雨を右やや上段、俗に言う『八双の構え』をとり工場内に響き渡る慎也と静たち3人の悲痛な叫び声を聞きながらヤクザ者の首めがけて村雨を振り下ろした。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


『ポタッ、ポタッ、ポタッ……』

しばらくの静寂の中、先程までたち込めていた『覇気』がまるで何事もなかったように消失し、惨劇から目を覆った者たちが工場内に聞こえる血が滴る音を耳にすると覆っていた手を恐る恐る離している。

「兄貴……?」

「ヘッ!?」

「……バカッ!……」

「えっ……!?」

皆が短く間抜けな台詞(雅は除く)と共に呆けた顔を俺に向けていたが、俺は別に気にすることもなく村雨を鞘に収めると穏やかな口調でヤクザ者に語りかけていた……
最近、へタレ作者の作品を読んでいただいている方が増えてきましたが……

投稿していないにも関わらず投稿した日よりアクセス数が多い日があるのは何故?(汗)


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