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読者の皆さん、お久し振りです。
新しい年度も始りバタバタとした生活を送るへタレ作者です。
久し振りの更新に関わらず短くて申し訳ありませんが、これからもご愛読のほどよろしくお願いします。
09:失踪
俺はこれから起こるであろうことを予想し皆に注意を促すと武系の3人の当主に指示を出すと第一会議室を後にしていた。

鷹司、冷泉の両銀行については義久さんに全てを任せていれば何の問題もなく片付けてくれるだろう。

今回の件で最も注意を払わなければならないのは鷹司銀行の経営権を失い、右側筆頭に与えられている権限を凍結された忠信アイツの暴走と冷泉家の抵抗だ。まぁ今回の俺の行動は鷹司というより冷泉を影で操るヤツを炙り出すためにとったためではあるが……

「トモちゃん、悪いが電話を借りていいかな?」

「政影様、遠慮などせずにどうぞご自由にお使いくださいませぇ〜♪」

俺は鷲津の屋敷を出る前にトモちゃんにひとこと声を掛けて電話を借りると、彼女のご機嫌な返答を聞き如月屋敷うちへと電話をかけることにした。

「はい、如月でございます。」

「俺だ……瞳だな。すまないが裕子を呼んでくれないか?」

「畏まりました、しばらくお待ちください。でも政影は裕子先輩ばかり……ズルいですぅ……」

俺の電話にマニュアル通りにワンコールで対応する侍女の声が聞き慣れた瞳の声であることを確認すると、俺は出掛けに裕子が俺に言い放っていた別れの言葉がどうしても気になってしまい瞳に裕子を呼び出すように告げていた。

瞳が俺に不満を洩らしているが、今の俺に彼女をフォローする余裕などなかった……
しばらく電話越しで待っていると瞳から俺が予測していた返答が返ってくる。

「裕子先輩は先程、屋敷を出かけられたらしいです。」

「そうか、手間をとらせてすまなかったな。今度ゆっくり話しを聞くことにするよ……」

「お話だけですか?」

「…………」

俺は瞳にひとこと詫びると彼女の口から意味深な言葉が出て話しがややこしくなりそうだったので瞳には悪いが俺は返答をせず無言で電話を切ることにした。

「クソッ……裕子の気持ちを知りながらこのバカは何やってんだっ!」

鷲津の屋敷を出ると俺は自分自身の愚かさに腹を立てて吐き捨てると裕子の境遇を考えていた……彼女は氷室家の施設から如月うちに就職し、武や氷室の屋敷にいる子供たちと同じで親に捨てられり身寄りもない天涯孤独の身の上だとわかっていながら俺の裕子に対する配慮に欠けていた。

「俺はまだまだガキだな……裕子、すまないが少しだけお前の心を読ませてもらうぞっ!」

俺は自嘲し裕子に詫び、独り言を呟きながら彼女の心を読み居場所を探ることにした……


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


「イヤァーッ!近寄らないでっ!あなた達いったい誰?私に何をするつもりなのよっ!」

「アンタ馬鹿か?拉致こんなことする人間が素性を明かすと思っているのかよっ!俺たちは今からアンタを犯し、その姿を映したDVDをアンタの主人に送りつけるように依頼主から頼まれたんだ。ヒッヒッヒッヒッ……」

私は苦しかった……政影様が私に注いでくれる愛情が偽りでないと理解すればするほどに……今日からあの方は如月家の当主になられるお方……私のように孤児であり身分の低い者が政影様のお近くに居てはいけないの……この一族には大勢の綺麗なお嬢様方がいらっしゃるのだから……

私は如月屋敷を出たものの、行くあてもなくフラフラと歩いていると屋敷からそれほど遠くない人通りの少ない路地に差し掛かったあたりで数人の男たちに襲われ、車に乗せられ連れ去られてしまった……



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