警告
この作品は<R-18>です。
18歳未満の方は
移動してください。
今回は次回の主人公の出番を作るためにいつになく長い?文章を書きました(汗)
毎日の更新を目指して頑張りますのでこれからも宜しくお願いしますねっ!(笑)
11:発覚
私は頭を抱えて大きな溜め息をつく旦那の隣に座り、空になったままの少し小さめのグラスに冷酒を注ぎながら問い掛けた。
「いつもながら言葉足らずというか……あなた、『アレ』を使うにあたって何か大事なことをお忘れになってはいませんか?」
私の問い掛けに旦那がようやく思い出した様子でグラスを手にして椿さんに説明した。
「お前は『アレ』を試験体を含めて使用できる者が誰なのか知っているか?」
「如月家の方々だけと聞いておりますが?」
椿さんは今さら何を聞くのかという表情で問い掛け、それに旦那が答えた。
「それだけじゃダメなんだ。『アレ』は如月家の方々が受け継がれてきた特殊な能力と草薙家、神薙家、氷室家それぞれに代々伝わる奥義を極めてこそはじめて脅威的な威力を発揮する代物なんだ……」
椿さんに説明し終えると満足そうな顔でグラスを煽り、喉を鳴らしている旦那に呆れてしまい、私は毒を吐いて椿さんに捕捉の説明をすることにした。
「本当にこの人は……説明不足もここまでくると殺意すら感じるわっ!椿さん、政影さんは幼い頃に受けたあの事故のショックによって能力を覚醒したはずなのに現在でも全く変化が見られないのよね(汗)それにまだ我等三家の奥義を伝授するどころか、この人達はその奥義の存在すら政影さんに伝えてはいないのよね……」
「さすが涼子、その通りっ!別にあいつの成長が遅い訳ではない、あのお二人が凄すぎただけの話しだ。しかぁしっ!ろくに稽古もせずに女の尻ばかり追っていると聞くあいつの所業を俺は見逃す訳にはいかんっ!まっ、もうしばらくすれば屋敷にてあいつに神の鉄槌が降されるだろうけどなっ!クククククッ」
私の毒に麻痺していたはずの旦那が私を持ち上げ、政影さんへのフォローと共に悪態をついて意地悪そうに笑っている……
「おじ様、先程からまぁ君の所業ってなんですのっ!?それにまぁ君も日本に帰ってきているのっ!?神の鉄槌ってなんですのっ!?」
あの内気でおとなしい性格の椿さんが旦那に詰め寄り感情的になって矢継ぎ早に質問するなんて信じられないわね……(汗)
恋は盲目ってやつかしら……
旦那が今まで見せたこともない椿さんの迫力に気圧されて後ろ手をつき、後退りながら質問に答えていた。
1:「所業とは侍女とヤリまくっているということだ。」
2:「3日前にアイルランドにいたあいつから先に日本へ帰るとの連絡があったこと……」
3:「神の鉄槌とは私がコロンビアに向かう1ヶ月ほど前に楓からあいつの所業にについての相談を受け、あいつを懲らしめるために楓に教えてやったコークスクリューブローです……」
冷や汗を流しながらいつの間にか敬語になっている旦那が私に助け舟を出してくれとという目でこちらを見ていたけど、面白そうなので私はあえて視線を逸らして高みの見物を決め込むと手元にあった冷酒をグラスに注ぐとチビチビと舐めるように呑み始めた。
1:「ヤリまくるとは?」
2:「了解ですっ!♪」
3:「なぜ楓がまぁ君の屋敷にいるのですかっ!?」
感情豊かな箇条書き?でのやり取りに疲れてきたのか、旦那が『勘弁してください』といった表情で説明する。
「ヤリまくるとは行為の下品な言い方で、あいつは侍女を取っ替え引っ換えしながら淫らな行為に及んでいるということだ(怒)そのことが原因なのかは俺は知らないが2年ぐらい前から侍女が次々に屋敷を辞めてしまい、侍従長である茂三さんが破格の待遇でハローワークに侍女を募集をしても誰一人として応募がなくて、困り果てたタキさんが御前に相談したところ大学を卒業したばかりの楓があいつの侍女として働きながらあいつが仕事で留守の間は御前の下で働くということになったんだ……フゥ〜」
旦那が長い説明を終えると、今度は『疲れました』といった表情で乾いた喉を潤すために冷酒を一気に煽る一方、椿さんは両手を床の上について項垂れながらブツブツと呟いていたけどおもむろに顔を上げると険しい表情で私に語りかけてきた
「あの気弱でいつも私に抱きつていたまぁ君がまさかそのように成長していたなんて夢にも思いませんでしたわ。その様なことよりまぁ君の……初めてのお相手は何方なのですかっ!?」
そこが大事なんかいっ!と突っ込みを入れたくなる衝動をなんとか抑えながら私は短く答えた。
「それは知らないわ……」
「その絶妙のタイミングで侍女が辞めていき、破格の待遇で募集しているにも関わらず名家である如月家に人が集まらない……その状況で得をする人間は1人しかおりませんわ……欲しい物があればどのような手段を使ってでも手に入れる……これは楓の陰謀だわっ!」
「じゃあ楓にとっては今が絶好のチャンスではないのか?あいつは楓にコークスクリューブローを食らって伸びてる訳だし、今ならなし崩し的に既成事実ってやつを作れるだろ?」
私は冷静に分析する楓さんをさすが物理学者と感心しながらも、デリカシーという言葉をまったく知らない旦那に渾身の力を込めてコークスクリューブローをお見舞いしてやった
「ガハァッッ……」
「あんた椿さんを焚きつけてどうすんのよっ!一生そこで寝てなさいっ!」
旦那の呻き声を聞き、決め台詞を叩きつけた私はゆっくりと愕然とする椿さんに近づいて優しく微笑みながら語りかけた。
「私は貴女達の誰かを特別扱いするわけにはいかないけど、全員を応援しているつもりなの……これを持って早く貴女の想い人の元に向かいなさい」
私が椿さんに如月家のセキュリティカードと鍵を手渡すと、一瞬にして明るい表情に戻った彼女は私に礼を言いながら駆け出していた。
「涼子さんありがとうございますっ!」
「椿さん頑張って!それから政影さんに明日、稽古をつけて差し上げるつもりですから家に必ず来るようにと伝えておいてねっ!」
私は椿さんに政影さんへの伝言を頼むと彼女の後姿が見えなくなるまで見送っていた。
「さぁ私も1ヶ月振りに既成事実ってやつを作っていただきましょうか……ウフフッ」
+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。