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39 大人のキス
この間もしたし、キスぐらいいいか・・・。
拒否する気持ちはなかった。
柔らかい唇の感触をもう1度味わいたい。
この間キスしてからずっと思ってた事でもあった。
しかし、兄妹という手前のせいで“いい。”とも“嫌。”ともはっきり答えられずにいた。
何も言わない俺に麻衣は気にせず顔を近づけてきた。

「・・・目。」

麻衣が俺に呟く。
“瞑って。”と促してる。

「あ、うん。」

必要以上にキュっと目を閉じると、ドキドキしながら麻衣からキスしてくるのを待つ。
顔が近づいたのは、麻衣の吐く息が俺の顔に当たってるので分かる。
麻衣の吐く息が甘い香りを漂わせていた。
さっき食べたイチゴアイスの甘い香りだったが、麻衣の息の匂いそのままのようにも思えた。

むにゅ・・・

「ん?」

「あははっ。」

頬っぺを掴むと左右に引っ張る麻衣。
瞑ってた目を開けると笑い声をあげる麻衣の姿が目に入った。

「本気にしないのっ!」

そこでようやくからかわれた事に気づく。

「・・・何だよ、もう。」

麻衣の冗談を真に受けた自分が恥ずかし過ぎる。
本気にした俺も悪いのかもしれないが、この間の事もあり信じても仕方ないだろう。

「ごめん、ごめん。」

「何だよ。止めろよ、そう言う冗談はっ!」

からかわれた恥ずかしさと怒りで憮然とした態度を取っていた。
照れ隠しに顔を背けたのは、麻衣と視線を合わせられなかったからだ。

「冗談じゃ・・・ないよ。」

「?」

俺の頬っぺに麻衣の両手が伸びてきた。
そっと抑えたかと思うと、強引に自分の方へ向かせる。
一気に麻衣の顔が正面にあった。

んちゅ・・・

「!!!」

唇に当たる柔らかい感触。
冗談だと思ったキスを本当にしてくる麻衣。
しかし、その感触は一瞬で終わった。

「び、びっくりした。」

「純平が悪いんだ・・・いつも私に・・・優しくするから・・・。」

唇を離した麻衣がそう言ったかと思うと、すぐに再びキスをしてくる。

むちゅ・・・

「んっ・・・。」

押し付けられた唇の圧が強い。
麻衣ってこんなに大胆な性格だったろうか。
あんなに純情そうに見える麻衣とは思えぬ行動に驚くばかりだ。

んちゅ・・・ちゅうぅ・・・むちゅ・・・

「ん・・・んむ?・・・んぐっ!・・・。」

俺の麻衣に対するイメージが崩れていく。
麻衣の舌が俺の口の中に入ってきていた。
いきなりの事に戸惑っているが、麻衣の方も戸惑いながら舌が動いているような気がする。
中に入った麻衣の舌が俺の舌に当たるとすぐに逃げた。
そして、また恐る恐る俺の舌に触れていく。
たどたどしい舌の動きが麻衣の戸惑いを物語っているように思えた。

ねちゅ・・・くちゅ・・・ねちょ・・・

「ふぅ・・・んぐ・・・んぐぅ・・・。」

「んっ・・・んむぅ・・・ふぅ・・・。」

俺は満足にキスもした事なかった。
でも麻衣の舌に合わせるように、俺も舌を絡ませようとしていた。
最初、たどたどしかったキスは慣れてくるに従って大胆になっていく。
遠慮なくお互いの舌を絡め合うようになっていた。
舌の絡むキスの感触が気持ちいい。
息をする事も忘れる程キスに夢中になっていた。
しばらくの間、俺と麻衣は濃厚なキスに耽っていた。

「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・。」

「はぁ・・・ふぅ・・・はぁ・・・ふぅ・・・。」

ようやく離した唇。
麻衣は口から舌を出したまま、紅潮した表情で息を切らしていた。
舌先の唾液が俺の唇と繋がってる。
いつもの清純な麻衣の姿からは想像出来ない表情だった。
麻衣もこんな表情もするんだ。
でも、確か以前にも見た事がある。
風邪引いて早退した時、寝てた麻衣の表情によく似てる。
興奮したように頬を染めて、どこか遠くを見るような虚ろな表情。
今思えば、あれはエッチな表情だったと思える。

「んっ・・・。」

口から垂れる唾液を指で拭うと、ぺロっと出した舌で舐める。
俺は麻衣はエッチな事に興味もない純粋な女の子だと思っていた。
その俺の抱いていたのは偶像だったのかもしれない。
麻衣もエッチな事に興味のある普通の女の子と一緒なんだと感じていた。


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