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毎度のパターンの話かもしれませんが、良かったら読んでいただけたらと思いますm(_ _)m
01 雨の出会い
「あれ?俺の傘がない。」

「あー、傘ならさっき千雨ちさめが持ってったみたいだぞ。」

「マジかよ。」

今にも降り出しそうそうな空。
天気予報では午後の雨の確率は70%。
それを見越して傘を持ってきてたのに。

「しょうがねーなぁ。雨降る前に帰らなきゃ。今日は大事な日なのに・・・。」

春休み中の部活を終えると、降り出す前に急いで家に帰ろうと走っていた。
しかし、結局は雨に足止めを食らう事になる。
ポツポツと小雨だった雨は、突然本降りに変わってしまった。
あまりにも勢いの強い雨に、一旦雨宿りするべく公園の休憩所に飛び込んだ。

「あー、もう!千雨の奴。ふざけんなよ。」

傘があれば濡れずに済んだはず。
怒りの矛先を勝手に傘を持っていった千雨に向けていた。

「急に降ってきたからね。」

「えっ?」

「あっ。ごめんなさい。」

振り向くと俺と同じように雨宿りしてる女の子がいた。
誰もいないと思ってただけに、いきなり聞こえた声に俺は驚いてしまう。
話しかけられた俺の驚く様子に、話しかけた女の子も驚いていた。

「びっくりさせちゃった。」

「誰もいないと思ったから。俺の方こそ大きな声出してごめん。」

見慣れない制服姿は、この辺の学区とは違う事を意味している。

「それにしてもすごいね。」

「そうだなぁ。」

「天気予報信じれば良かった。」

「俺は信じて傘持ってきたのにさ、友達に持ってかれちゃって。」

「えー、そうなの?あはは。その友達、ずいぶんひどいね。」

「そう。部活してる間に、こっそり持ってくんだもん。」

女の子と話すのは得意じゃない。
どちらかというと、苦手な方だった。
ただ見知らぬ女の子だったせいもあって、苦手な部分が少し解消してスムーズに話せてる。
こんなに普通に話せてる俺が不思議に思えた。

「私ね、春からこっちに転校してくるの。」

「え?そうなの。高校生・・・だよね。」

「そうだよ。中学生にでも見えた?」

「いや、そんな。どこの高校?」

あおい学園。」

「俺と同じ高校だ。何年生なの?」

「2年生。」

「あ、同じ歳じゃん。」

「そうなの?」

思いもかけない偶然に話しが弾んでいた。

「転校って不安だろうね。」

「そう。ちょっと怖いかな。」

苦笑いを浮かべる彼女。
ようやくまともに顔を見る事が出来た。
今更だけど、すごくかわいい事に気づく。

「・・・お姉ちゃーん。」

遠くから傘を被った女の子が彼女を呼んでいる。

「あ・・・。私、行くね。」

「あ、うん。」

その子の元へ駆け出そうとした彼女は、もう1度俺の方を振り返る。

「同じクラスになるといいね。その時は友達になってね。」

「えっ?」

「じゃあ、またね!」

両手で雨を遮ると、その彼女は小走りに去って行った。
ほんの数分の出来事だった。
“じゃあ、またね!”彼女の去り際の笑顔が目に焼きついてる。
しばらくの間、彼女の走って行った方向を見つめていた。
ドキドキと胸が高鳴る。
一目惚れなんてある訳ない。
そう思ってた俺だが、初めてあるかもしれないと思っていた。

「しまったぁ。名前聞くの忘れてた。」

体は雨で濡れてるのに、頬は熱いままだった。

「・・・っと、ちょっと小降りになったかな。」

急いで帰らなければならない用事があったのを思い出し、慌ててその場を走り出す。
足取りが軽い。
新学期が楽しみになっていた。
しかし、小降りになったとはいえ、家に着く頃にはびしょ濡れになっていた。

「父さーん。・・・あれ、いないのか。早く帰って来いって言ってたクセに・・・。」

濡れた体のまま、風呂場に向かう。
途中で半分着ていた服を脱ぎながら脱衣所に入った。

「あっ?」

「えっ?」

脱衣所には、さっきの女の子が下着姿で脱衣所に立っている。
入った瞬間、何がどうなったのか分からず固まってしまった。

「きゃー!!!」

「えっ?えっ?えーっ?な、何で!?」

タオルで体を包むと、大きな声を上げる彼女。
脱衣所を急いで後にしていた。

「お姉ちゃん、どうし・・・えっ?」

「あっ?」

「きゃー!!!」

悲鳴を聞きつけてやってきたのも見知らぬ少女。
半裸の俺を見て、同じように悲鳴を上げている。
ここは間違いなく俺の家なのに、いったいどうして?
俺は軽いパニックに落ちていた。


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