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R18妻の入院 作者:古川さとし

第8話

 妻の秘所がまさぐられています。
 明るいベッドの上で、何一つ隠すことも出来ないまま、身体を広げられているのです。
 まだ医者でもなく、しかも、よりにもよって幼なじみの同い年の男に。
 本当は、こうなったら、いえ、こうなるもっと前に止めなくてはいけないのです。
 それななのに、まるで、身体が動きません。
 重たい脂汗だけが、背中をしたたり落ちています。
 エアコンの効いた室内は寒くも暑くもないのに、私の膝はブルブルと震えていました。
 それなのに、怒張だけは、別の生き物のように硬くそそり立ち、ズボンの中で苦しくなっています。
 ズボンの中ら解放してしまいたいと思いつつも、もし、ここで音を立てて見つかってしまえば、とてつもなく気まずくなることを恐れて動けずにいました。
『もし見つかったら』
 これほどの辱めを受ける所を、私に見られていたと知った妻が、どう思うのか。
 情けない夫だと軽蔑されてしまうのではないかと思うと、ここに忍び込んだ時の気安い気持ちなど、吹き飛んでしまいました。
『見なければ良かった』
 知らなければ、こんな思いもすることはなかったのです。
 妻自身も、相手が医者なんだから、と思いこむことでなんとか気持ちが保てているはずでした。
 さもなければ、ただでさえ恥ずかしがり屋の妻が、幼なじみの前で排泄行為をしてしまい、その始末までされてしまった自分を許せるはずがないのです。
 その上、そんなシーンを私に見られたと知ったら、どれほどショックでしょうか。
 こうなったら、私がここにいることを最後まで、決して知られてはならないのです。
 私には、この時点で、この後何が起ころうと、決して「見ていた」と妻に知られる自由が吹き飛んでいました。
 脂汗を流しながら、身体を動かせずにいる私の耳には、薄い壁越しの会話が、まるで台本でもあるようにすらすらと進んでいるように聞こえました。
「ここをちゃんとしないとね。ここが汚れていると、女性の場合、これから子宮ガンや、子宮頸ガンになる確率が高くなる」
「そんなに汚れてなんて」
「入院以来、シャワーも浴びられなかったでしょ」
「でも」
「ダメダメ、若いんだから。分泌物は、毎日洗うのが基本。第一、旦那さんの前では綺麗にしておきたいでしょ?」
「そんなこと、良いってば」
「こういう時でも、基本は守らないとね。大丈夫、美穂ちゃんだもの、大サービス。ちゃんと、丁寧にやるからね。ほら、清拭布もちゃんと温めてあるんだぜ」
「あぁ、そんなこといいから、もう、いいってばあ、あん!」
 なんだか、二人っきりのベッドで出すような声だと感じたのは、気をまわしすぎなのでしょうか。しかし、妻の声には、痛みと言うより、色っぽいものが、明らかに含まれています。
 おそらく、さらに秘唇をグッと広げているに違いありませんでした。
 広げられた、左脚とのすき間の中に、頭を突っ込むようにして覗いている誠君には、秘唇の奥底まで覗かれているはずでした。
 アダルトビデオでは、女優さんの秘所を覗き込むシーンも当たり前ですが、自分の妻が目の前で、こんな風に露骨に覗かれている姿は、衝撃以外の何者でもありません。
 腰が抜けてしまったように動けません。
 その上、認めたくはなくても、羞恥の嵐に浮かぶ妻の姿に、これ以上ないほど、興奮している自分がいます。
 さっと手が伸びて、さっきのガーゼを取ると、すぐさま妻の秘所にあてがい、そっと動かし始めました。
「せいしきふ」と呼んでいましたが、要するに、濡らしたガーゼのことです。
 汚れを拭き取るための、そのやわらかな布を取って、誠君は慎重な手つきで秘所を拭い始めたのです。
 モニターの中では、今度は上を向いたまま痛みを我慢するような顔をして、妻が目を閉じています。
 眉を真ん中に寄せて、我慢するような表情でした。
『痛むのか?』
 思わず、心配になります。
「ほい、まず、こうやってっと。ほら、力を抜いて、力を入れると折れたところに肉が巻いて治りが悪くなるよ」
「だって、そんな、の、無理よぉ」
 目を閉じたまま、何かをこらえる表情のまま、わずかに顎が上げながら答えます。
 妻の声にどこか甘えた匂いを感じました。
 規則的に、誠君の左手が上から下へと動きます。
 その度に、妻の肩がヒク、ヒクっと動きます。
 拭き清めているという割には、ソフトにソフトに、動かしているように見えました。
 その動きはまるで愛撫そのものにも見えます。
 もし、ベッドの中で、こんな風にじっくりと妻の秘所を触れば、感じやすい妻はきっと、ビショビショになって、私を迎え入れたがるはずでした。
 いえ、そもそも、こんな風にあからさまに覗き込むことなど許してくれそうもないほど、妻は恥ずかしがり屋なのです。
 しかし、もちろん、それがどんなにいやらしい動きに見えても、実際には、拭いているだけですし、触っているのも、夫である私ではないのです。
 妻が知っている男は、生涯で私一人だけでした。それは疑いようもありません。
 そんな、恥ずかしがり屋で、浮気一つするはずもないほど真面目な妻が、私とのベッドの中でのように濡れたりするはずもありません。
 しかし、恐るべき光景が見えたのです。
 モニタに綺麗に映っている、妻の口が、わずかに開くのが見えました。
『え?おい、まさか』
、誠君の動きに合わせて、ため息のように息を吐き出しては、ヒクッと肩をすくめるような動き。
『おい、まさか、美穂が、こんなことで感じるわけないんだ。いや、オレの勘違いだよ。ダメだなあ。しばらくしてなかったからって、自分の奥さんをいやらしい女だと見間違えるなんて』
 それでも、妻の頬が蒼白から、急速にピンクに染まり、左手が、わずかにシーツをつかんでいる姿を見ると、まるで感じるのを我慢しているようしか見えません。
『いくら、恥ずかしいのを我慢してるにしても、ほんと、これじゃ、感じてるのを我慢して… いかん、いかん、そんなはずはないんだ、美穂がこんなことで感じたりなんて』
 一生懸命になって、絶えず自分にそう言い聞かせないと、感じているのではと、どうしても疑いたくなるような妻の表情でした。
 突然、妻が顎をクイっとのけぞらせて、枕にグッと頭を沈み込ませます。
 まるで、中学生の女の子が、いけない一人遊びの末に、幼いオーガズムに貫かれた直後のような、そんな、姿に見えてしまいます。
「はぁ〜」
 ため息とも、満足の声ともつかない息を吐き出して、妻がけだるげに、目を開きました。
 その表情が、一瞬、物足りないような、そのくせ安堵したような見えたのに驚くしかありません。
 誠君が身体を起こしていました。
「はい、これでっと。ちょっと、このまま待ってね」
「あの、もう、終わ」
 あまりの羞恥のためでしょうか。瞳が潤んでいるように見えました。
「終わりじゃないよ、まだまだ。せっかくだからちゃんとしておくからね。大丈夫、痛くないだろ?」
 顔をのぞき込まれるようにすると、やはり恥ずかしさが勝るのでしょう、すっと目を逸らしながら答えます。
「それは、痛くはないけど」
 一度体勢を起こした誠君に、左脚をスッと膝から持ち上げられて、妻の目が不安そうに泳ぎました。
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